『EdTechのコア技術で”未来の学び”をすべての人に』をミッションに掲げ、EdTech事業を展開するアイード株式会社。これまで、スピーキング評価AI「CHIVOX®︎(チボックス)」を活用しながら、英語教育におけるさまざまな課題解決に取り組んできました。
そして新たに、学習塾向け英検®︎二次試験対策アプリ「英スピ」をリリースしました。
EdTech事業に特化する同社が、システムベンダーであるHOUSEI株式会社のグループ傘下だからこそ実現した「英スピ」。質の高い英語教育コンテンツと先進的な技術を組み合わせた、担当者たちの想いを紹介します。
プロジェクトマネージャー:アイード株式会社 尾関 隆亮さん
開発担当者:HOUSEI株式会社 Kさん
コンテンツ担当者:アイード株式会社 諏訪 奈穂さん
「英スピ」とはどのようなサービスですか?
尾関:簡潔に言うと「英スピ」は、英検®︎(実用英語技能検定)の二次試験(スピーキングテスト)対策アプリです。主に学習塾を対象にしています。全工程がオンラインで完結できるスピーキング学習サービスなので、ユーザーは時間や場所の制限を受けずにスピーキング対策ができるんです。
また、ユーザー1人1人に最適化したフィードバックができるので、より効率良くスピーキングレベルを上げていくことが可能です。すでにスピーキング学習ができる先行サービスなどもありますが、私たちが今回リリースした「英スピ」は、二次試験対策特化且つスピーキング評価AI「CHIVOX®︎」と生成AI等を組み合わせた全く新しいものです。
「英スピ」誕生の背景を教えてください。
尾関:英検®︎は、公益財団法人日本英語検定協会が主催する国内最大級の英語資格試験です。志願者数は年々増えていて、最近では大学入試や高校入試にも活用されているんです。英検®︎には、「1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級」の7つの級があるのですが、3級以上では二次試験として英語面接、つまりスピーキングテストがあります。これまで英検®︎二次試験対策は、講師が生徒に直接指導する学習方法しかありませんでした。しかしそれでは、生徒数に対して指導できる講師が不足していたり、指導にムラがあったり、練習の回数が限られていたりと、英語教育の現場では悩みが尽きませんでした。これらは、既存サービスの提供を通じて現場から吸い上がって来た情報です。そこに、潜在的なスピーキング学習ツールのニーズがあると感じたんです。
私たちが提供してきたCHIVOX®︎を活用できるという点においても、親和性があると感じましたね。生徒がいつでも学習できるようにして、高い精度でフィードバックができれば、英検®︎対策に特化することも実現可能だと考えました。
アイード株式会社 尾関 隆亮さん
「英スピ」の開発において、何に注力しましたか?
K:私は開発を担当しているのですが、特に採点精度を高めるために、ロジックチェックを重ねましたね。プログラミングにおいてのロジックとは、データ処理の流れや手順を表します。特に「英スピ」は、ユーザーの自由発話に対してフィードバックを都度的確に出さなければいけません。何回もロジックを組み直したり、テストを繰り返したりして、フィードバックのブレを無くすことに注力しました。
尾関:確か、ものすごい回数のテストをしていましたよね。
K:そうなんです。300回テストを繰り返しても、こちらが期待するフィードバックが出力される割合は7割程度でした。CHIVOX®︎と生成AIの両方を駆使するので、精度を高めるのが本当に難しかったですね。私にとってもチャレンジングな開発ではありましたが、最終的には納得のいく精度まで持っていくことができました。
HOUSEI株式会社 Kさん
開発段階における互いの印象を教えてください。
尾関: Kさんは、ユーザー視点を考えたデザイン力がすごくあるなと感じました。大前提として、ユーザーが使いやすいアプリであるという点は、Kさんのおかげでぶれなかったのだと思っています。
あとは、私が「こうしたい」という要望を伝えると、その実現のために何が課題か、どうすべきかを分かりやすく説明してくれるんです。私が共有した要件定義を図にしてくれたおかげで、開発チームとの認識のすり合わせもとてもスムーズでした。
K:有難うございます。今回は開発期間が少なかったので、アイードさん側とHOUSEI開発チーム側とのやり取りを最小限に抑えようと、要件定義の視覚化を意識して進めました。
それはそうと、尾関さんから頂いた要件定義が完璧すぎて、正直驚きましたよ。要件定義は、システム開発の初期工程における重要なフェーズです。開発の知識と現場で活用される具体的なイメージを持っていないと、あんな良い要件定義は作れません。どうやって作成されたんですか?
尾関:これまでの経験が活きましたね。私自身は元々営業畑で、開発に関わるようになったのはアイードに入社してからなのですが、EdTechサービスについて徹底的に調べ上げていますし、顧客とのプロジェクトでも多くの開発を支援、推進してきたことが活かされていますね。
K:なるほど、これまでEdTechに特化してきたからこその完璧な要件定義だったんですね。今、謎が解けました(笑)。だとしても、尾関さんがいてくださったからこそ、細かな確認もできましたし、うまくいかない時は「これならどうだろう」とすぐに別のアイデアをもらうこともあって、本当に助けられていました。
「英スピ」リリースまでを振り返る2人
尾関:Kさんの質問が的確だったこともあって、私も答えやすかったです。普段いるフロアも同じですし、疑問点や確認事項を気軽に相談し合えたのも良かったですよね。
K:そうですね。開発途中で尾関さんが脚の手術で入院されたときは心配しましたが、その時も普段と変わらず連絡していただきました。休んでいただいて良かったのに!
尾関:あの時はとにかく英スピが気になって(笑)。無事退院もできましたし、英スピの開発も進められて良かったです。もちろん、より良いサービスになるよう、調整やアップデートは今後も継続していきたいと考えています。
今後の展望を教えてください。
尾関:英検®︎二次試験対策に困る人を無くしたいという思いがあります。英検は、何かを成し遂げるために必要なものであり、あくまでも通過点です。ユーザーがやりたいことに最短ルートで到達できるよう、「英スピ」がサポートできればと考えていますね。
中長期的には、今後もこの技術を活用してさまざまなEdTechサービスを展開していきたいです。EdTechは、皆に平等で質の良い学習機会を与えられる新しい教育の形です。教育業界が抱える課題解決のために、これからも邁進したいです。
K:開発担当としても、アイードさんの思いに賛同しています。私自身、最先端の技術を使ったサービスに携われるのはとても光栄なことであり、やりがいも感じます。これからも一緒に、良いサービスを世に送り出していきたいです。
アイード株式会社 諏訪 奈穂さん
どのような意識で「英スピ」開発に取り組みましたか。
前提として、ユーザーにとって使いやすいアプリを目指しましたが、「英スピ」を開発するにあたって最も意識した点は、受講者が英語を話すのを楽しいと感じ、英語の発話に自信を持てるようなトレーニングにしたということです。日本の英語教育では、これまでスピーキングがあまり重視されてこなかった点が挙げられますよね。そのような背景の中、いきなり受講者が英語で自分の考えを話そうと思っても、なかなか難しいのではないかと考えました。せっかくアプリで練習しようとしても言葉に詰まったり、何から話せばいいのかわからなかったりする状況では、英語を話す自信を失ってしまいます。そこでトレーニングの構成には工夫が必要だと考えました。
具体的な「英スピ」の特長について教えてください。
特長としては2点あります。
1つ目は、自由発話の設問に対して、正しい解答を1つに絞っていない点です。英検®︎の二次試験は自由に英語で自分の意見を表現することが求められるので、「英スピ」でも再現できるように最先端のAIを駆使して、ユーザーの回答に対する採点、フィードバック機能の精度を高めるため工夫しました。人の数だけ表現方法がありますし、1つの設問に対して様々な解答例があるのだということを受講者に理解してほしいという思いを込めました。
2つ目は、各設問に「ヒント」を設置したことです。「ヒント」の表示の有無は、ユーザーが設定できるので、「ヒント」を見ずに解答することももちろん可能です。ただ冒頭でもお伝えした通り、何を話せばいいのか分からないといった受講者のために、英語を発話する最初のきっかけを作りたかったんです。
「英スピ」のコンテンツ(設問)に関して、特にこだわった点を教えてください。
コンテンツは、旺文社さんが出版している英検®︎の予想問題集をベースに再構成しています。元の問題と異なる解釈にならないように、旺文社さんと何度も確認をしながら進めました。また作成した設問は、他のスタッフと協力しながら、何度もテストを繰り返して精度を高めました。地道な工程を踏みましたが、納得のいくものができたと感じています。設問の中には、アイード独自で作成したものもあります。もちろん英検®︎の問題の出題傾向を細かく分析したうえで、受講者にとって有効と思われる問題を作成しました。
二次試験の中には、イラストを見て描かれている人物の状況を英語で面接官に伝える設問がありますが、「英スピ」でも独自のイラスト問題を作りました。ゼロからイラストを作成する必要もあったので、プロのイラストレーターに作画を依頼したのですが、最初の構成案は私が担当しました。ラフ画を描いたのは初めてのことで苦戦しましたが、面白い経験でもありました。
「英スピ」にかける思いを教えてください。
前職でも英語教材の制作を担当していたのですが、以前から「英語を話す楽しさを1人でも多くの人に経験してもらいたい」という気持ちは強くあります。言語を学ぶ楽しさというのは、読み書きだけでなく、実際にその言語を話して相手とコミュニケーションを取ることにあると考えています。「英スピ」を通して、英検®︎の二次試験対策をしてもらうのはもちろんですが、「英語を話すのが楽しい」と感じる方が1人でも増えてくれたら嬉しいです。今後も、コンテンツをどんどん増やして充実させていきたいですね。
【HOUSEI株式会社】
HOUSEIは、DXを実現するパートナーとして、「メディア向け事業・プロフェッショナルサービス事業・プロダクト事業・越境EC事業」の4つの事業を柱に、日本のDX化を図ります。
・会社名:HOUSEI株式会社(https://www.housei-inc.com/)
・代表者:代表取締役社長 管 祥紅
・本社所在地:東京都新宿区津久戸町1-8 神楽坂AKビル 9階
・事業内容:情報システム事業等
【アイード株式会社】
グローバルで1,000社超が導入するPaaS(Platform as a Service)の英語スピーキング評価AI「CHIVOX®️」を展開するEdTechベンチャー。「EdTechのコア技術で“未来の学び”をすべての人に」をMISSIONに、幼児から法人向け英語学習教材まで幅広く英語教育業界にテクノロジーソリューションを提供しております。
・会社名:アイード株式会社(https://aied.jp/)
・代表者:代表取締役社長 窪田 優希
・本社所在地:東京都新宿区津久戸町1-8 神楽坂AKビル 8階
・事業内容:英語スピーキングAI「CHIVOX®︎」を活用したビジネスデベロップメント、英語スピーキングテストの開発及び提供等
※HOUSEI株式会社(東証グロース)のグループ
行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ