大学の研究チームが手がける電子タトゥは、単に身体の活動データを集めるだけでなく、皮膚を通して投薬をおこなう機能をもっているのが大きな特徴。パーキンソン病やてんかんなど、長期的に治療が必要な病気の治療に対し、非常に有効性が高そうだ。
厚みはわずか0.3ミリメートル、幅が2センチメートル、長さ4センチメートルほどのバンドエイドサイズのツールには、特殊なセンサーや内部記録メモリ、投薬、マイクロヒーターなどの機能が搭載されているというから驚きだ。
このツールは、高分子ポリマーの薄い層が積み重なった構造になっている。層ごとに、皮膚の温度や体の動きをキャッチするセンサー、データを集めて保存するResistive RAMメモリのほか、体温を利用して放出され、皮膚から吸収される仕組みで作用する薬品が仕込まれている。
開発者によると、特に身体を動かすことが不自由な患者に、有用な医療ツールになるだろうと期待しているという。小さなツールの中に詰まった最新テクノロジーを、私たち一般人が日常的に使用する日がくるかもしれない。
Nanshu Lu University of Texas in Austin