同展は、5月31日(火)~7月18日(月・祝)の期間で開催(入館料無料)。主に2つの展示内容を通じて、海や川が直面するごみ問題を訴えます。
巨匠×AIで描く未来の海、スノードームも
同展での企画のひとつは、6名の巨匠が描く2050年の海をAIで再現した絵画の展示。ゴッホやゴーギャン、葛飾北斎など巨匠たちが描いた海を、プラスチックゴミが魚の量を超えると言われる2050年の姿に変えた作品が並びます。各作品は、それぞれの画風やタッチをスタイルトランスファーというAIで再現したとのことです。もうひとつは、実際に海から回収したプラスチックが漂う5種類のスノードーム「Microplastic Globe」。カクレクマノミやミズクラゲなど海洋プラスチックゴミの影響が報告されている生物の造形を展示します。
また会場では、自然環境保護活動を行う団体への寄付を目的とした募金活動も実施するようです。
深刻な海洋プラスチックゴミ問題
現在、私たちの生活や産業活動によって海へ流出する海洋プラスチックゴミの問題が深刻です。世界中で少なくとも年間800万トン以上のプラスチックゴミが海に流出していると言われ、これらが紫外線や波の影響で分解されるなどしたマイクロプラスチック(5mm以下のプラスチック粒子)も海を漂っています。この海洋プラスチックゴミが、海洋生態系におよぼす影響はさまざま。たとえば、カクレクマノミの生活するイソギンチャクがマイクロプラスチックの影響で白化するといった報告があり、クマノミの世界的な減少との関係が示唆されています。
そんななか、一人でも多くの人がこの問題に向き合い、自分にできることを考えてほしいという思いから同展覧会を企画したとのことです。
ITOCHU SDGs STUDIOについて
会場となるITOCHU SDGs STUDIO(所在地:港区北青山)は、SDGsへの取り組みを拡大すべく2021年4月にオープンした施設。SDGsに関わる活動を行う団体などに向け、展示スペースや撮影スペースを無償提供しています。
開設から1年間で、8つの企画展を通して40以上のSDGsに関わる取り組みを紹介。来場者は約2万人に上りました。
そして現在、1周年記念展示会「わたしが夢中のSDGs展」を開催しています(5月28日まで)。これまで開催した8つの企画展を振り返りながら、協力パートナーが“夢中のSDGs”について語ったインタビューを紹介しているようです。
PR TIMES
「ITOCHU SDGs STUDIO」公式サイト
(文・Higuchi)