オンライン上のプライバシーに関する規定はまだ曖昧で、ソーシャルサービスなどを展開する会社によっても死亡したユーザーのデータの扱いは異なる。しかし共通しているのは、たとえ家族であっても本人以外の人がアクセスしようと思ったらかなりの手間と時間がかかるということだ。もし、亡くなった家族のアカウントに保存されている写真を形見として管理したいと思ってもそこには障壁がある。一方で、死んだ本人には「このデータは○○に保管してほしい」「誰にも見てほしくない」などと考えがあるだろう。そうした意思を反映させられるのがPerpetuだ。
Perpetuを利用するには、メールアドレスやFacebook、Twitterなどのアカウントでサインアップする。そこでは、「最後のツイート」や写真の投稿などを用意したり、特定の人へのメッセージやファイルの送信を“予約”したりすることもできる。アカウントのパスワードなどを入力する必要はないが、各ユーザーに付与されるPerpetu コードを親しい人に知らせておかなければならない。そしていよいよその日が訪れたとき、コードを知らされている人がPerpetuに連絡をとると“遺言”が実行される仕組みだ。当然のことながら、Perpetuは本人死亡の確認には登録されているメールや電話番号、信託者などに連絡をとるなどかなり慎重に行うという。
無料サービスはFacebookとTwitterのアカウントが対象となっていて、年間15ドル、あるいは100ドルを1回払いすればLinkedIn、Gmail、Dropbox、Flickrもサポートする。最期はいつ訪れるかはわからないだけに、自分の意志で明確に道筋をつけておくというのは確かに必要なことなのかもしれない。
Perpetu