近年著しい発展を見せるロボットの研究開発。サービス業界といった身近な場面でロボットを目にすることも多くなり、テクノロジーの進歩を肌で感じている人も多いのでは。
日本では人型ロボットの「pepper」が有名だが、アメリカなどではピザの配達やレジのキャッシャーなどより広範なシーンでの導入が進められている。
そうしたもののひとつが、警備員の代わりにパトロールを仕事とする「セキュリティ・ロボット」だが、このタイプのロボットがシリコンバレーのショッピングセンターで事故を起こしたことが話題になっている。
・Knightscopeのセキュリティ・ロボット「K5」の事故
先日、スタートアップ企業のKnightscopeのセキュリティ・ロボット「K5」が子供と衝突し怪我を負わせる事故が発生。
ロボットに向かって走ってきた子供を避けようと方向転換しようとしたところ、子供も同じ方向に走ったため、ぶつかって転倒させたとのことだ。
K5は子供を認識し、進行方向に障害物がないことを確認した上でパトロールを再開したが、この数秒の間に起こった出来事で、子供には擦り傷と小さな腫れを伴うあざができたと報告されている。
同社は今回の事故を謝罪し、また家族を本社に招待するということだ。
・30個近いセンサーを搭載し自動で巡回
多数のレーザー測距デバイスやソナーセンサーなど30個近いセンサーを搭載するK5は、1インチ未満から300フィート(約91メートル)までの周辺環境を感知。
ランダムだったり、特定のパトロール・アルゴリズムに基いたり、といくつかの使用法があるようだが、自動的に決められたエリアを巡回し収集したデータをリアルタイムに分析。異変がないかどうかを検知しているという。
Knightscopeによると、これまでにK5は3万5000時間以上の運用実績があり、2万5000マイル(約4万233キロ) を走行。事故の報告は一度もなかったという。
今回は事故で注目が集まったセキュリティ・ロボットだが、さらなる改良・バージョンアップを経て、将来的には警備員の仕事にとって代わることになるのだろうか。
Knightscope