そんな農家の一人でもあるアイルランド出身のニール・オースティン(Niall Austin)氏は、雌牛の分娩のタイミングを検知する専用ウェアラブルデバイス「MooCall(モーコール)」を開発した。
・センサーで尾の動きをモニタリングし、分娩開始のタイミングを通知
「MooCall」は、出産予定日を1週間後に控えた雌牛の尾に装着し、尾の動きをセンサーで常時モニタリングすることで、分娩のタイミングを感知。
分娩開始の1時間前に、SMSや電子メールでその旨をユーザーに通知する仕組みだ。
このデバイスは、耐水性があり、フェンスなどの障害物を避けられるよう、外観をしずく型にデザインされているのも特徴。
バッテリー寿命は30日程度で、充電が必要なタイミングになると、その旨がユーザーに通知される機能も備わっている。
・センサーとIoTを融合させ、畜産の生産性を向上
「MooCall」は、2015年1月の発売以来、これまでに1万3,000台以上を販売し、世界30カ国以上で利用されている。
農家が、雌牛の分娩に確実に立ち会い、新たな生命の誕生を見守るためにはもちろん、畜産の生産性を向上させるうえでも、センサー技術とIoT(モノのインターネット)を融合させた「MooCall」のようなウェアラブルデバイスの活用の場は、今後、ますます広がるだろう。
Moocall