このところ、さまざまな製品とスマートフォンを連動させる取り組みがおこなわれている。

・シャンパンメーカーKrugのアプリ

フランスの著名なシャンパンメーカーKrugでも、ユーザーにシャンパンについてより知識を深めてもらい、ラグジュアリーな時間を楽しんでもらおうと、自社製品のプロモーションにスマートフォンアプリを活用している。

まさに、そのままの名前を冠した「Krug」という、無料のiOS、Android向けアプリだ。

アプリの使い方はシンプル。ユーザーはまず、アプリをダウンロードするか、専用のWebサイトにアクセスし、自身のプロフィールを作成しておく。

・ボトルのIDをスキャン

Krugのボトルには固有のIDコードが付与されていて、ユーザーはボトルのバックラベルに設置してある“Krug ID”をスキャンする。

すると、そのボトルの誕生についての物語、最高醸造責任者のEric Lebel氏が語る製造工程や製法、保存方法など、背後に秘められたさまざまな逸話や詳細情報を閲覧することができる。

また、他のユーザーのコメントをチェックしたり、評価をシェアしたりも可能だ。

・シャンパンに合う音楽を提案

さらにそれだけでなく、そのシャンパンに合う食事や音楽のリコメンドをしてくれるという。

「Krug」のこのプロジェクトには、アルゼンチン出身の世界的なピアニストMarcela Roggeri氏ら、5人の音楽家が参加しており、それぞれのシャンパンボトルに合ったおすすめの1曲を紹介している。

・ロンドンで音楽イベントを開催

先日、Krugが主催するライブイベントがロンドンで開催された。来客たちは、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団が奏でる音楽と、最高級のシャンパンがコラボレーションする、特別なひとときを過ごしたという。

商品そのものを売り込むというよりは、アプリという補助的ツールを使って、商品を取り巻く環境や空間そのものを提供し、商品価値や顧客満足度を向上させようという、ユニークな試みといえそうだ。

Krug