テーマは、日本食の多様性をいかにして伝えるか。マナーや命名の由来など、食に潜むちょっとした小話を掲載することで、リアルな食情報を浸透させていくことにある。
コンテンツを手がけるのは、インバウンド事業を展開するスタートアップ企業、フレンバシー。近年急速に増加する外国人観光客をターゲットに、どのような展開を図っていくのか、代表取締役の播 太樹(はり たいき)氏に、詳しい話を聞いた。
・少しニッチな日本食情報にフォーカス
Q1:まずは、「Japan Gourmetpedia」リリースのきっかけから、お聞かせください。
(弊社では)昨年11月、訪日外国人向け日本食レストラン予約サイト「Tokyo Dinner Ticket」をオープンしました。
まだベータ版でこれからのサービスですが、徐々にユーザーが増える中で、料理の細かい内容について質問を受けるようになり、日本食への関心の高さを実感しています。そうした関心に応えるためにリリースしたのが、この「Japan Gourmetpedia」というメディアです。
Q2:「Japan Gourmetpedia」とは、どんなメディアなのでしょうか。
少しニッチな日本食の情報にフォーカスした、英語メディアです。
例えば、“焼き鳥”という料理を紹介するメディアは存在しますが、焼き鳥の部位(もも、ぼんじり等)までしっかりと情報を伝えるものは、ほとんどありません。
「Japan Gourmetpedia」では、部位ごとに記事を用意しています。さらに、“串揚げのソース二度づけ禁止”といったマナーや、“食事の最後を、ご飯などの炭水化物でしめる”といった食習慣まで、日本で楽しく食事をしてもらうための幅広い情報も、発信しています。
・“インバウンド×食”で世界中に日本のファンを増やしたい
Q3:編集にあたって最も苦労しているのは、どんなところでしょうか。
記事にするトピックを選ぶ点です。ニッチな情報を扱うところが、「Japan Gourmetpedia」の特徴ですが、誰も興味を持たない情報を記事にしても、価値がありません。
“外国人全員が知りたいわけではないが、興味を持っている人が確かに存在する”というテーマを選ぶよう、意識しています。
Q4:今後の展開について決まっていることがありましたら、教えてください。
弊社の目標は、“世界中に日本のファンを増やす”ことです。そのために、訪日外国人の旅の満足度を、最大化する事業を展開していきます。
直近では、「Japan Gourmetpedia」のコンテンツを強化して、日本食への興味を喚起し、「Tokyo Dinner Ticket」で、実際にその日本食を体験してもらうという流れを、作るつもりです。
“インバウンド×食”は、まだまだ未開拓の分野なので、一緒に市場を創ってくれる仲間も、募集しています!
“つくねって何?”“七味の魔法”など、日本人の私たちでさえそそられるような情報も、たくさん掲載されている本メディア。自国の食文化再発見にもつながるので、ぜひ一度のぞいてみてほしい。
Japan Gourmetpedia