西欧諸国全体でも、全人口の1.5%ほどの人が、筋萎縮性側索硬化症、脳性小児まひ、パーキンソン病などをわずらい、発話に支障があるという。
・発話障がいがある人をサポート
発話障がいがあると、普通の人には発音が聞き取れず、スムーズな意思疎通をすることが難しくなる。そんな人々の助けになるために、現代のテクノロジーを活用しようと開発されたのが「Talkitt」である。
・Philipsのコンペで受賞
「Talkitt」は、音声認識のソフトウェア。Philipsが世界中から健康や福祉に役立つアイデアを募り、資金面で開発をサポートするコンテスト“Philips Innovation Fellows Competition”にて受賞を果たし、注目を集めている。発声や発話に障がいがある人の言葉を翻訳し、キャッチした音声をテキストに変換するアプリケーションだ。
・固有の音声パターンを認識、人工音声で読み上げも
ソフトウェアは、個々人で異なる発音の特徴や言葉の選択にフォーカスし、固有の“音声パターン”を認識する。
普通に聞いただけでは、非常に聞き取りにくい発話であっても、「Talkitt」はそれらを解析し、聞き取った内容を即座にテキストとして起こすだけでなく、同時に聞き取りやすい人工音声が読み上げてくれるのだ。
・スマホ、タブレット、PCで。あらゆる言語に対応
この「Talkitt」は、スマートフォン、タブレット、PCで動作し、しかもあらゆる言語に対応するという。友だちと会ったり、買い物をするときに、あるいは授業中に。日常生活のあらゆるシーンで活躍してくれるはずだ。
発話に障がいがある人とコミュニケーションするツールとしてだけでなく、聞き取りに慣れていない人をサポートするツールとしても役立ってくれそうだ。
家族や親族だけでなく、友人、医療関係者たちが、本人が言いたいことを汲み取り、心通わせる手助けとなってくれることだろう。
Talkitt