Yokiは17歳の高校生、東出 風馬(ひがしで ふうま)氏が立ち上げたスタートアップだ。現在は画面や操作に依存せず、能動的に活動する次世代情報端末型ロボットプロジェクト「HACO」を開発中。市場への普及をめざし、着々と準備している最中だ。
青春を謳歌する年代の同氏が、あえてビジネスの世界に飛び込んだのはなぜか?起業の経緯から今後の展望まで、さまざまなことを語ってもらった。
・ビジネスコンテストでの受賞を機に起業
Q1: 17歳で起業されたとのことですが、何がきっかけで会社を立ち上げるに至ったのでしょうか。経緯について、お聞かせください。
中学2年のときに、既存の情報端末は、画面に依存しすぎていること、無機質であること、能動的な動作ができないことに気がつきました。これらの問題を解決できる情報端末は何かと考えると、パーソナルロボットという答えが出てきたのです。
それ以来、次世代情報端末としてのパーソナルロボットの、世界的な普及をめざして活動してきました。この事業アイデアは、“TOKYO STARTUP GATEWAY”というビジネスコンテストで、優秀賞を受賞しています。そのときの賞金などを元手に起業したのが、株式会社Yokiです。
Q2:現在開発中の「HACO」とは、どんな製品なのでしょうか。仕組みや特長など、詳細について教えてください。
「HACO(プロジェクト名)」は、さまざまなアプリや会話を楽しむことができるロボットです。手頃な価格でロボットとの暮らしを実現すること、自由にハックしてカスタマイズできることをめざし、開発しています。
汎用パーツで構成されている「HACO」は、とてもカスタマイズしやすく、ハード、ソフトともにオープンソースとなっています。自由なカスタマイズ性を実現することで、人に役立つロボットを、民主的に加速発展させていけると確信しております。
・大学進学と同時進行で事業を進めていきたい
Q3:開発にあたって最も苦労しているのは、どんなところでしょうか。
安定した動作をさせつつ、オープンソースのカスタマイズ性能も高めること。より親しみやすいユーザーインターフェイスを作り上げることに、一番苦労しています。
Q4; 現在は高校生だそうですが、卒業後は会社経営に専念されるのでしょうか。それとも進学し、同時進行で製品開発を、続けていかれるのでしょうか。
僕はひと言で言うと、「幸せに暮らせる環境と多様な働き方ができる環境実現」をめざしています。そのため、現在Yokiと並行して別に、3件の事業をプロジェクトベースで進めています。
Yokiとその他3つの事業。これらが、「幸せに暮らせる環境と多様な働き方ができる環境実現」を少しでも早くできるよう、適切な大学に進学し、同時並行で事業も進めていきたい、と考えております。
「HACO」プロジェクトの第一目標は、クラウドファンディングでの先行販売。その後、一般販売する予定だという。東出氏がめざす未来が実現できるか、今後の動向に注目したい。(取材・文 乾 雅美)
Yoki コーポレートサイト