そうした風潮の中で開発されたのが、通話やメッセージなどが暗号化されるスマートフォン「Blackphone 2」。このほど発売が始まり、価格は799ドルとなっている。
・追跡は不可能
Blackphone 2の最大の特徴は、端末の全操作を暗号化し、セキュリティとプライバシーが保てること。
通話やメッセージはもちろん、アプリの使用も暗号化され、追跡はまず無理なのだという。
・端末内に仮想のデバイス
使用しているOSはAndroidだが、その上で独自のOS「Silent OS」が作動する。アプリやサービスを分けて使用することができ、例えば仕事用のスペースとプライベート用を完全に分けられる。
これは、1つの端末の中に、仕事用とプライベート用それぞれのデバイスを持つ、というイメージだ。
・ネットも仮想ネットワーク経由で
また、この端末は、音声やビデオによる通話、メッセージの暗号化、そして安全が確認されないWi-Fiネットワークを検知する機能がデフォルト設定されている。
インターネットのアクセスも、バーチャルプライベートネットワークを介して行われる。
加えて、セキュリティが確保されたアプリが集まっている「Silent Store」を活用することで、さらに情報管理が強固なものになる。
開発を手がけたSilent CircleのCEO、ビル・コーナー氏は「個人や企業のプライバシーにどう対応するか、Blackphoneはモバイル業界に一石を投じるものだ」と話す。
799ドルというと、ちょっとした額で一般受けするものではなさそう。しかし、徹底的に情報を管理したいという人の需要にしっかり応えるものとなっている。
Silent Circle