株式会社ナレッジコミュニケーションは、株式会社エムティーアイ、株式会社スタジオミダスと共に、Microsoft AzureとMicrosoft HoloLensを用いた創薬研究において、Mixed Reality(MR、複合現実)を活用したデジタルトランスフォーメーションに向けた取組みを開始したことを発表いたします。
本プロジェクトにおいて、従来の技術では実現が困難だった3Dモデルへの視線の共有や分子情報の共有における課題をMicrosoft AzureとMicrosoft HoloLensの活用により解決し、研究者同士のコミュニケーションの高度化を目指します。
今回のプロジェクトでは、株式会社エムティーアイが提供するエピトープ解析システム『MODELAGON(モデラゴン)』の解析結果の可視化に対し、弊社が提供するHoloLensデータ連携ソリューション「ナレコムVR」を活用します。MODELAGONにより解析されたタンパク質のシミュレーション構造の3Dモデルを、本ソリューションにより素早くMicrosoft HoloLensで可視化し、説明者の視線の共有や注目した位置にコメントを貼り付けることができます。
コメントなどの情報はMicrosoft Azure上に保存されるため、異なるロケーションにおいても3Dモデルに対する付帯情報の共有が可能となります。これにより、研究者同士による解析結果の共有をより円滑にすることを目指します。
【ナレコムVRが提供する基本機能】
・ 生成された3DデータをMicrosoft HoloLens上に表示する
【ナレコムVRについて】
Microsoft Azureを活用したMR活用プラットフォーム「ナレコムVR」は、クラウド上でMicrosoft HoloLens を利用する上で必要になるモデル表示、空間へのテキスト表示及び記録、言語翻訳などの機能を提供しています。これらのサービスをサーバレスアーキテクチャにより実装することでお客様のニーズに合わせた機能追加にも1ヶ月以内で対応することが可能です。
【Microsoft AzureとHoloLensを連携するメリット】
・ Azure Functions やAzure Storageを用いたサーバーレス構成によりメンテナンスフリー、低コスト化の実現
・ Microsoft Cognitive Servicesを利用した音声-テキスト変換、翻訳などを素早く実現
・ 研究データなどの重要なデータを扱うことのできるセキュアなインフラ環境の提供
【本実証実験で期待される効果】
・ タンパク質のシミュレーション構造の解析結果をより直感的に把握できる
・ 3次元的にコメントを付加でき、説明者の意図をより正確に把握できる
・ 異なる拠点間で研究結果を共有することにより、研究活動の促進を図ることができる
【関係各社の声】
株式会社エムティーアイ ヘルスケア事業本部 メディカルソリューション部
部長 櫻井孝英
当社は2000年に女性のための健康情報サービス『ルナルナ』の提供を開始するなど、いち早くモバイルヘルスケアに注力してまいりました。また、これまで培ってきた知見やノウハウ生かし、2016年10月に琉球大学医学部再生医療研究センター内に研究所を設立、ライフサイエンス分野に関する研究・開発にも力を入れています。今回の取り組みにより、当社のサービスをより身近に感じていただけることを期待するとともに、コンピューターサイエンスとライフサイエンスをより高い次元で融合し、研究者の皆様に貢献できるサービスを提供してまいりたいと考えております。
【エピトープ解析システム『MODELAGON(モデラゴン)』について】
『MODELAGON』は、タンパク質の抗原部位を予測するエピトープ解析を自動で行うシステムです。従来は専門家や研究者などが数時間から数日かけて行っていた解析をわずか数秒で実施し、対象タンパク質のエピトープ予測と、最適な抗原ペプチドを提示することができます。既存の抗体医薬を対象とした実証実験では85%以上の精度で予測でき、機械学習機能(AI)により本システムにデータが蓄積されることで、予測精度は向上していきます。
WEBブラウザ仕様のためインターネット環境があればどこでも利用でき、高度な専門知識がなくても短時間で解析が可能となることから、抗体作製が容易になることが予想され、分子標的薬やコンパニオン診断薬などの早期開発につながることが期待できます。
【Microsoft HoloLensについて】
マイクロソフトのホログラフィックコンピューター「Microsoft HoloLens」は Windows 10を搭載し、携帯電話やパソコンなどの外部機器と接続する必要がなく、ワイヤレスで使用できる、世界初の自己完結型ホログラフィックコンピューターです。目の前の現実世界の中に、3Dの仮想物体を重ねて表示させることで、現実世界と仮想世界を複合させた、Mixed Reality(複合現実/MR)を実現します。VR(Virtual Reality)デバイスと異なり、現実世界が見えている状態のまま、その場の現実空間と関連付けたホログラフィックや映像などを効果的に表示し活用できます。
社 名:株式会社ナレッジコミュニケーション
本 社:千葉県市川市相之川3-13-23 丸伝小川ビル3階
代表取締役: 奥沢 明
設 立:2008年11月
資 本 金:9百万円
事業内容:Microsoft HoloLensに対応したアプリ/ソリューションの開発、AI事業、クラウド事業
社 名:株式会社エムティーアイ
本 社:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー35F
代表取締役社長: 前多 俊宏
設 立:1996年8月
資 本 金:5,083百万円(連結・2018年6月30日現在)
事業内容:コンテンツ配信事業
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