サイバネットシステム株式会社(本社:東京都、代表取締役:田中 邦明、以下「サイバネット」)は、主要取引先であるSynopsys, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、以下「シノプシス社」)が開発し、サイバネットが販売・サポートする「光デバイス/光通信システム設計環境 RSoft(アールソフト)」の最新バージョンRSoft Photonic Component Design Suite ver. 2015.06-2とRSoft Photonic System Design Suite ver. 2015.12の販売を、2016年1月14日から開始することをお知らせします。
本新バージョンでは、シリコン・フォトニクスや光導波路設計、データセンタ用の送受信機などの設計・製造機能が強化されました。また、ライセンスポリシーの変更により、PC内のすべての計算資源をフル活用した解析が可能になりました。これによりマルチコアCPUを使ったマシンの性能を最大限活用した高速な演算処理が可能になります。
RSoft製品構成と各製品のバージョンアップポイント:
1. 光デバイス設計解析ソフトウェア群「RSoft Photonic Component Design Suite」
適用分野 : 光学特性解析、光エレクトロニクス、光通信といった分野における様々な光デバイスの設計と解析
ポイント : 並列演算機能に対するライセンスポリシーの変更。これにより高機能センサや高精細液晶ディスプレイ等の設計・解析を高速・高精度化
2. 光通信システム設計解析ソフトウェア群「RSoft Photonic System Design Suite」
適用分野 : 光ファイバ通信システムや光集積回路など、光による情報伝送、信号処理システムの設計と解析
ポイント : ユーザカスタム回路の組み込み支援機能の強化による柔軟な設計への対応。IMEC(※1)シリコン・フ
ォトニクスPDKツールの機能追加。マスクレイアウトを作成するためLuceda Photonics社IPKISSシステムへのインターフェース追加によるシステム設計から製造プロセスへの連携強化
=======================================
主な機能強化
=======================================
Photonic Component Design Suite
Photonic Component Design Suiteは、光学構造モデリングのためのCADツール、電磁界解析のための各種ソルバおよびユーティリティで構成されます。主な機能強化は以下の通りです。
● ライセンスポリシーの変更によるマルチコアCPUへの柔軟な対応
新しいライセンスポリシーではノードロックでは単一のPC内、また、シングル・ネットワークライセンスでは2台のPC内のすべての計算資源を活用したシミュレーションが行なえるようになりました。RSoftシミュレーションツールの多くで計算時間の短縮や複数の設定条件での同時演算が可能になりました。例えば、FullWAVE™の場合、すべてのコアを使用しての光学設計をFDTD法(※2)を用いて複数パラメータで演算したり、一つの計算を複数コアに分散させて計算することなどが可能です。
Photonic System Design Suite
Photonic System Design Suiteは、光通信システムの設計・解析ソフトウェア「OptSim」、光集積回路のための「OptSim Circuit」、マルチモード伝送システムのための「ModeSYS」が統合されたシミュレーション環境です。主な機能追加は以下の通りです。
● OptSimのDSPライブラリにm-PAMシステムのトランシーバデザインとBER推定機能を追加
● OptSim CircuitでLuceda Photonics社 IPKISSシステムへのインターフェース機能の追加。IPKISSがマスクレイアウトの作成で使用可能なnetlist形式で出力
● OptSim CircuitでIMECのプロセス・デザイン・キット(PDK)ver.1.4に対応
● ModeSYSで大口径、SI-MMF(Step Index Multi Mode Fiber)で光強度やEAF(Encircled Angular Flux)でのユーザ定義入射条件を使用することでより正確な結果を得ることが可能
詳細については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/photonics/
注釈
※1:IMEC(Interuniversity Microelectronics Centre):ベルギーに本部を置く国際研究機関で、ナノエレクトロニクスの分野で世界をリードする研究成果を挙げている。
※2:FDTD法:時間領域差分法(Finite-Difference Time-Domain method)。計算機により電磁場解析を行なうための手法のひとつ。任意の光学構造を持った空間内での電磁場の伝播を時間領域で高精度に求めることができる。
-------------------------------------------------------------
シノプシス社について
-------------------------------------------------------------
Synopsys, Inc.(Nasdaq上場コード:SNPS)は、我々が日々使用しているエレクトロニクス機器やソフトウェア製品を開発する先進企業のパートナーとして、半導体設計からソフトウェア開発に至る領域(Silicon to Software)をカバーするソリューションを提供しています。
電子設計自動化(EDA)ソリューションならびに半導体設計資産(IP)のグローバル・リーディング・カンパニーとして長年にわたる実績を持ち、ソフトウェア品質/セキュリティ・ソリューションの分野でも業界をリードしており、世界第16位のソフトウェア・カンパニーとなっています。シノプシス社は、最先端の半導体を開発しているSoC(system-on-chip)設計者、最高レベルの品質とセキュリティが要求されるアプリケーション・ソフトウェアの開発者に、高品質で信頼性の高い革新的製品の開発に欠かせないソリューションを提供しています。
シノプシス社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.synopsys.com/japan/
-------------------------------------------------------------
サイバネットについて
-------------------------------------------------------------
サイバネットシステム株式会社は、科学技術計算分野、特にCAE(※)関連の多岐にわたる先端的なソフトウェアソリューションサービスを展開しており、電気機器、輸送用機器、機械、精密機器、医療、教育・研究機関など様々な業種及び適用分野におけるソフトウェア、教育サービス、技術サポート、コンサルティング等を提供しております。具体的には、構造解析、射出成形解析、音響解析、機構解析、制御系解析、通信システム解析、信号処理、光学設計、照明解析、電子回路設計、汎用可視化処理、医用画像処理など多様かつ世界的レベルのソフトウェアを取扱い、様々な顧客ニーズに対応しております。
サイバネットシステム株式会社に関する詳しい情報については、下記Webサイトをご覧ください。
http://www.cybernet.co.jp/
※CAE(Computer Aided Engineering)とは、「ものづくり」における研究・開発時に、従来行われていた試作品によるテストや実験をコンピュータ上の試作品でシミュレーションし分析する技術です。試作や実験の回数を劇的に減らすと共に、様々な問題をもれなく多方面に亘って予想・解決し、試作実験による廃材を激減させる環境に配慮した「ものづくり」の実現に貢献しております。
-------------------------------------------------------------
本件に関するお問い合わせ サイバネットシステム株式会社
-------------------------------------------------------------
■ 内容について
オプティカル事業部 営業推進グループ/黒木
TEL:03-5297-3703 E-MAIL: optsales@cybernet.co.jp
■ 報道の方は
広報室/渡辺
TEL:03-5297-3066 E-MAIL: irquery@cybernet.co.jp
企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ