●約100年前に記録されたパンデミックの貴重な調査報告書
本書は1922年、内務省衛生局より刊行された『流行性感冒』の現代語訳です。1918年から20年にかけて世界中で猛威をふるった史上最悪の感染症、スペイン・インフルエンザの日本での流行において、臨床像、被害の様子、各地の対策など流行の全体像を当時の内務省衛生局が編纂した唯一の報告書です。
●時代を超えて、いまこそ読んでほしい
平凡社では、2008年9月に東洋文庫778『流行性感冒「スペイン風邪」大流行の記録』として刊行。東洋文庫版では、歴史資料として原本が忠実に再現されました。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大を受け、同じような状況にあった100年前の貴重な記録を、さらに多くの人に読んでほしい、歴史から学べるかもしれない――。そんな訳者の思いから、このたび現代語訳版の刊行が実現しました。
●完全版として、わかりやすく、読みやすくなりました
刊行にあたり、東洋文庫版では紙面の都合上省いた英米の詳細な調査報告を収録したほか、国民の啓発のために作られた8枚のポスターは、カラー印刷で収載。入手困難だった内務省衛生局編『流行性感冒』の完全版としてお届けいたします。
*平凡社公式ページから、試し読みができます:https://www.heibonsha.co.jp/book/b547331.html
1918年以来の新たなパンデミックに直面しているいま、先人たちがいかにそれに抗したかを知り、今と照らし合わせてこれからの私たちの在り方を探る手立てとなる一冊です。読みやすくなった本書を、この機会にぜひ多くの方に読んでいただきたいです。
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【書誌情報】
『現代語訳 流行性感冒 一九一八年インフルエンザ・パンデミックの記録』
内務省衛生局 編、西村秀一 訳
出版社:平凡社
体裁:四六判 上製 640ページ(うち口絵8ページ)
発売:2021年3月15日
https://www.heibonsha.co.jp/book/b547331.html
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