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Release ボッシュのMEMSセンサーの累計生産個数が40億個を突破

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ボッシュのMEMSセンサーの累計生産個数が40億個を突破

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世界のリーディング サプライヤー/ モノのインターネット化のカギを握るテクノロジー

・技術動向:測定可能な変数の範囲拡大とインテリジェンスの向上
・自動車やスマートフォンに続き、今後はモノのインターネット化が市場の拡大を推進
・全世界のスマートフォンのほぼ半数にボッシュのセンサーが搭載


MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサーは今日、自動車やスマートフォンに欠かせない存在となっています。この小さなセンサーは一段と高機能化・小型化が図られ、エネル ギー効率も向上しています。MEMSセンサーを使用すれば、さらに多くのモノを接続できるようになります。つまり、モノのインターネット化が進めば、これ まで電子機器が搭載されていなかった窓やドアなど、すべてのモノをあらゆるモノに接続でき、快適性、安全性、エネルギー効率の向上が実現することになりま す。

ボッシュは、自動車や民生機器向けに各種タイプのMEMSセンサーを提供しています。MEMSセンサーは圧力、加速度、回転運動、質量流量、地球磁場など を測定し、自動車やスマートフォンの感覚器として機能します。ボッシュでは、自動車向けにこうしたセンサーを1995年から生産しています。たとえば、垂 直軸に対する回転運動を記録するヨーレート センサーはESCの心臓部となるもので、今日の最新の車両には最大50個ものMEMSセンサーが搭載されています。また、スマートフォンやタブレットは ボッシュセンサーテックの加速度センサーにより、現在どのような向きで保持されているかを認識し、それに応じて画像の向きを調整できるようになっていま す。ボッシュ・グループの100%子会社であるAkustica(以下「アクスティカ社」)も、音や会話を認識できる小型MEMSマイクロフォンを製造し ています。こうして、現在は全世界のスマートフォンのほぼ半数にボッシュのセンサーが搭載されています。

MEMSテクノロジーが登場して以来、ボッシュはその第一線で活躍し、この極めてダイナミックな市場で世界のリーディング サプライヤーになっていることは、IHS TechnologyやYole Developpementなどの専門家も認めています。1995年の生産開始以来、ボッシュのMEMSセンサーの累計生産個数は40億個を超えました。 2013年にはロイトリンゲン工場の最新鋭ウエハ製造ラインから約10億個のセンサーが送り出され、これは1日あたりでは300万個という計算になりま す。「ボッシュのように、多種多様なアプリケーション向けに各種タイプのセンサーを自社で製造しているサプライヤーは他にありません。ボッシュでオート モーティブ エレクトロニクス事業部長を務めるクラウス・メーダーはこう述べます。「こうしたトップレベルの革新能力を維持するために、ボッシュはMEMSテクノロ ジーに関連する特許を合わせて1,000件以上取得/出願しています」

技術動向:より高機能かつ幅広い測定に対応
MEMSセンサーにより、ますます幅広い変数の測定が可能になります。2014年初めに、ボッシュセンサーテックはセンサー技術分野において世界的なセン セーションを巻き起こす統合型ユニット「BME280」を発表しました。この新しいユニットは、圧力、湿度、温度の各センサーを1つのハウジング内に組み 込んだもので、環境監視、屋内ナビゲーション、スマート ホーム、パーソナル観測所、スポーツ&フィットネスなどに関係するアプリケーション向けに特別に開発されました。BME280は数秒以内で湿度を測定で き、これは業界最速の応答時間となっています。さらに、周囲温度の測定精度が際立って高く、エネルギー消費量も極めて低いという特長があります。また、 ボッシュはセンサーの高機能化を進めており、加速度、回転運動、地球磁場などの物理的変数を測定し、搭載されたマイクロコントローラーで測定値を評価する 初のセンサーの生産も間もなく始動する予定です。

モノのインターネット化のカギを握るテクノロジー
1980~1990年代の自動車エレクトロニクス分野へのMEMSセンサーの導入は、急速な普及の第1波となりました。第2の大きな波は、21世紀初めか らスマートフォンで広範囲に使用されるようになったことです。そして、今はモノのインターネット化が第3の波の到来を告げています。センサー、信号プロ セッサー、バッテリーやトランスミッターは大幅に小型化され、エネルギー効率も高くなり、経済的な単一ユニットとして、数十億という単位で投入できるよう になりました。また、無線ネットワークにはほとんどどこからでもアクセスできるようになっています。これにより、MEMSはインターネットを介してモノを 接続するためのカギを握るテクノロジーとなりました。生データではなく、関連するデータのみをインターネットに伝送する必要があるため、MEMSは無線 チップとバッテリーを装備し、ソフトウェア情報を処理できなくてはなりません。このローカルでのデータ処理に、ボッシュが持つ特殊なシステム ノウハウが大いに活かされました。そして、ボッシュは2013年に、ドアの不審な動きを家主のスマートフォンに通知するドア センサーを発売しました。将来的には、目立たないセンサー付きの窓が暖房や警報システムを制御したり、センサー内蔵型のブレスレットが、これを装着してい る人が転倒した場合に救助を呼べるようにしていきたいと考えています。つまり、ウェブ対応のセンサー技術は、スマートフォンだけでなく、あらゆる「スマー ト」なモノに採用できるのです。

ビジネスの大きな可能性を拓くモノのインターネット化
ボッシュの今後の売上成長のカギとなるのはウェブ対応の製品とサービスで、ハードウェア ノウハウと幅広い技術的専門知識をもつボッシュでは、この成長を実現するための体制がすでに整っています。ボッシュは2013年末、事業分野を開拓するた めにBosch Connected Devices and Solutions GmbHを設立しました。同社の目的は、コンパクトな電子部品とソフトウェアのノウハウを提供し、幅広い用途の装置をインターネットに対応したインテリ ジェントなものへと高めることで、接続されたセンサーとアクチュエーターの開発が中心となっています。このアクチュエーターは、センサーやコントロール ユニットからの電気信号を物理的な運動に変換する役割を担い、たとえば照明の自動点灯・消灯やバルブを開閉するために用いられます。当初は「スマート ホーム」と呼ばれる、インテリジェントにネットワーク化された住まい、あるいは交通、輸送、物流管理の分野における活動向けのセンサー ベースのアプリケーションに焦点を絞って事業活動を展開し、将来的には、重要な品物の引き渡しに際して、通常とは異なる状態変化が認められた場合に物流管 理センターに直接データを伝送できるようにしていきたいと考えています。

MEMSセンサーに関する技術情報
MEMSセンサーには微細なシリコン構造が用いられています。ハウジングが動くと、この構造が1,000分の1 mmの割合で移動し、その過程で電気特性が変化します。この特性を測定し、データストリームに変換することができます。その大きさは、まさに極小サイズで す。ヒトの毛髪の直径は0.07 mm程度(70 µm)ですが、センサーの構成部品の中には寸法が4 µmしかないものもあり、これは毛髪の直径の17分の1に相当します。マイクロメカニカル センサーは微弱な電気信号しか発生させることができないため、開発者はセンサーに隣接するハウジング内、または直接同じチップ上に別の電子コンポーネント を組み込みました。この2つ目のコンポーネントが、微弱な信号を増幅してデジタル信号に変換しています。こうした方法により、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサーはコントロール ユニットに直接測定値を提供できるようになりました。

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