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Release 秋田高専で自由研究をサポートする「夏休み!自由研究道場」をオンラインで開催

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秋田高専で自由研究をサポートする「夏休み!自由研究道場」をオンラインで開催

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小学生が自宅にて高専学生と共同で科学実験

秋田工業高等専門学校(秋田県秋田市,校長:植松康 以下,秋田高専)では,近隣小学校に通う小学生向けに夏休みの自由研究をサポートする「夏休み!自由研究道場」を8月8日にオンラインにより実施しました。参加した小学生は,普段は食事などをしている食卓を実験台として,パソコン画面を通して高専学生による説明やサポートを受けながら,それぞれの実験テーマに取り組みました。

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 今年で3回目となる本イベントは,秋田高専の機械系,物質・生物系,土木・建築系が企画・主催する小学生向け科学実験イベントで,実験の楽しさや面白さを感じてもらい科学への興味・関心を深め,科学する心を育てることを目的として,秋田高専の近隣小学校の児童向けにはじめたものです。今年は,昨年同様,新型コロナウイルス感染症拡大防止に対応したオンライン科学実験イベントとして実施し,18名の小学生が自由研究のテーマ探しのヒントを見つけに,また実験の進め方とデータのまとめ方を学びに,オンラインで参加しました。参加した小学生は,事前に実験キットを入手し,普段は食事などをしている食卓を実験台として,パソコン画面を通して説明やサポートを受けながら,それぞれの実験テーマに高専学生と共同で取り組み,得られた結果を自由研究としてまとめていきました。
 実験テーマは3分野で,昨年までのノウハウを生かした,実験方法をオンラインで身に付けた後は自宅で繰り返し実験ができ,さらに工夫次第で発展させていくことができる実験内容となっています。

体験内容(3分野におけるオンライン実験内容)


材料の形による強さを科学する(機械系)

 普段は金属材料などの強度を測定するために用いられている引張試験(※1)の原理を用いて,紙の強さを測りました。参加した小学生は,丸めたり,折ったりした紙の強度について水を入れたペットボトルなどを用いて測り,形を変えると紙の強さはどうなるのか,熱心に取り組んでいました。

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※1 引張試験とは,材料の引っ張り強さなどの機械的性質を測定する試験であり,試験片を引っ張ってその伸びや最大荷重を測定する試験。


ペルチェ素子(※2)を用いた発熱・吸熱実験 ~暑さ寒さを電気に変えてみよう~(物質・生物系)

 はじめに,ペルチェ素子の一方の面を手で温めたり,その反対面を氷水で冷やしたりすると電気が得られることを体験し,その後,両面の温度差と発電量を記録していきました。小学生は,温度差が大きいほど発電量が増えることを見つけ,身近にペルチェ素子で発電できるような熱源がないかを考えながら取り組みました。

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※2 ペルチェ素子とは,直流電流を流すと冷却や加熱を自由に行える半導体素子で,小型冷蔵庫やワインセラーなどに使われている。また,ペルチェ素子の両面に温度差をつけると逆に素子に電流が流れ,廃熱を用いた発電としても使われている。


身近な軽い材料で強い橋をつくる ~パスタでブリッジ!~(土木・建築系)

 パスタを材料にして三角形を組み合わせた形の橋をつくって,完成した橋の強さについて実際にペットボトルに水を入れた重りを用いて実験で確かめていきました。参加者は想像していた以上に強い橋が完成したことにびっくりするとともに,同じ材料を用いても作り方や形が異なると橋の強さが違ってくることを学んでいきました。

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参加した小学生のアンケート自由記述欄

・この実験結果を使って自由研究を頑張ろうと思いました。
・実験内容をとても分かりやすく説明していただき,楽しんで実験ができました。
・実験に興味が湧きました。

アンケート結果によると,約8割の参加児童が今回の実験データを用いて,あるいは改めて再実験をして得られた実験データを用いて自由研究としてまとめ,小学校に提出すると回答していました。

本校学生の感想

自由研究道場において実験内容や実験方法などを説明するなど実験の先生役を務めた本校学生は,「自分も小学生の自由研究に協力できている実感があり,うれしかった」と充実した時間を過ごした様子でした。

遠隔配信について

 “Microsoft Teams” を用いて2時間の実験時間の中で実験の進め方や得られたデータのまとめ方などの説明を遠隔授業形式で配信しました。
 使用した機材は,映像ならびに音声を撮り配信するPCを1台,映像ならびに音声が途切れることなく配信出来ているかの確認と,小学生の接続を承認したり,小学生側のPCの音声をミュート操作したりするPCを1台,そしてトラブル対応用として予備PCを1台準備して実施しました。
 また,配信するにあたり,気を付ける点や注目してほしい場面では,矢印や注意マークをつけた指し棒で指し示すようにして,どの部分を注意して視聴すればよいかも分かりやすくなるよう工夫しました。

【実施概要】

名 称:夏休み!自由研究道場
日 時:2021年8月8日(日)13:00~15:00
リモート実験の配信元:秋田工業高等専門学校
実験場所:参加小学生のご家庭
対 象:近隣小学校19校に通う小学3年生から6年生の児童
参加費:無料
主 催:秋田工業高等専門学校 機械系/物質・生物系/土木・建築系 
後 援:秋田市教育委員会

秋田工業高等専門学校について

 秋田工業高等専門学校は、国立高等専門学校の第3期校として、機械工学科、電気工学科、工業化学科の3学科(各学科定員40名)で、昭和39(1964)年4月に創設され、5年後の昭和44(1969)年、土木工学科を加え4学科体制(学年定員160名)となりました。その後、カリキュラムの変更に合わせて、電気工学科から電気情報工学科、工業化学科から物質工学科、土木工学科から環境都市工学科へと学科名称の変更が行われました。
 平成29(2017)年4月には、融合複合分野の基礎知識に加えて、得意とする特定工学領域で高度な専門知識・技術を身に付けた創造性豊かな技術者の育成を目指す新カリキュラムを備えた創造システム工学科へと改組されました。
 特定の専門分野で区別されない本学科に入学した学生は、1年時に工学系の全ての専門分野の基礎知識を修得した上で、自身の希望に従い、2年次に4つの系から1つを、そして4年次に各系内の2つの専門コースから1つを順次選択して、専門性を高めます。
 それと同時に、情報機器を用いた次世代型教育や卒業後の進路を考慮したキャリア教育、国際化に対応する英語教育を受けることで、グローバルに活躍できる高度技術者として社会に巣立っていきます。

【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構秋田工業高等専門学校
所在地:秋田県秋田市飯島文京町1-1
校長:植松 康
設立:昭和39年4月
URL:https://www.akita-nct.ac.jp/

【本リリースに関する報道お問い合わせ先】
秋田工業高等専門学校 総務課総務係
TEL:018-847-6005(平日8:30~17:00)
e-mail:somu-dv@akita-nct.ac.jp

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