一般財団法人 日本気象協会(本社:東京都豊島区、会長:石川 裕己、以下「日本気象協会」)が推進する「トクする!防災」プロジェクトは、9月の「防災月間」に向けて自宅の食料品や生活必需品の備蓄を見直すきっかけとして「秋の備蓄前線2018」を8月30日(木)に発表します。
「秋の備蓄前線2018」は「トクする!防災」プロジェクトの公式サイト(https://tokusuru-bosai.jp/stock/stock07.html)で公開します。
「秋の備蓄前線2018」とは
秋は秋雨前線や台風などの影響により大雨・暴風などが発生し、災害が起きやすいシーズンです。「秋の備蓄前線2018」は、そんな秋の食料品や生活用品などの備蓄の見直しを推奨する目安の時期を、日本気象協会の長期予報による降水量を参考に前線図で示したものです。
2018年「秋の備蓄」のポイント
[表: https://prtimes.jp/data/corp/20569/table/15_1.jpg ]
秋の備蓄前線2018
※ ローリングストック法とは…普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法です。古いものから使い、使った分は必ず補充することがポイント。
各地の気象予報士からのコメント
■北海道 日本気象協会 北海道支社 森和也 気象予報士
北海道の台風接近数は8~9月が平年で最も多く、台風シーズンが続きます。
今年は8月23日までで台風の発生がすでに20個と1994年以来24年ぶりのハイペースです。また2006年11月7日に佐呂間町で発生した竜巻による大きな被害など秋は災害の多い季節でもあり、さらに低気圧や台風の通過後は強い寒気が入り、平年より早く雪が降ることもあります。
天気の急な変化に注意し、防災グッズの備蓄など災害の備えを心がけましょう。
■東北 日本気象協会 東北支社 佐藤理恵子 気象予報士
2015年9月には関東・東北豪雨があり、東北地方は大きな被害を受けました。今年の秋は気温が高く、前線や湿った空気の影響を受けやすく雨が多い可能性があります。風水害は梅雨の時期だけではありません。また、東北地方は秋の深まりとともに防寒や保温効果のある備品が必要になってきます。秋の雨の季節を迎える前に備蓄を見直しましょう。賞味期限や使用期限などを確認し、冬にかけて対応できる備品を準備しておきましょう。
■関東 日本気象協会 本社 田中正史 気象予報士
10月にかけて、台風の発生数・日本への接近数が多く、大雨への注意が必要な時期です。「平成27年9月関東・東北豪雨」では、鬼怒川が氾濫。大規模な浸水被害が発生しました。また、コンクリートに覆われた都市部では、短時間の強い雨でも、地下街や地下の駅などに水が流れ込んで、過去に被害が発生しています。飲料水や缶詰などの備蓄品に加えて、停電時でも気象情報や避難情報を得られる携帯ラジオを備えておくと安心です。
■北陸 日本気象協会 北陸支店 谷口聡一 気象予報士
秋の台風は大きな被害をもたらすことがあります。過去の例では、1953年の台風13号は福井県敦賀市で、1日の降水量が173.8ミリと大雨による甚大な被害をもたらしました。今年の台風は、今までと違った経路をたどったものもあり、これまで暴風や大雨・洪水の被害に遭わなかった地域でも大きな被害に遭うことが考えられます。突然の台風にも対応できるよう、普段から食料や日用品を備蓄しておきましょう。
■中部 日本気象協会 中部支社 菅野彰太 気象予報士
東海地方の秋は、台風の接近により大雨となることが多くあります。
2011年9月には、台風15号と前線の影響で記録的な大雨となり、庄内川が越水して床上浸水などの大きな被害に見舞われました。今年も台風に備えて、ローリングストック法を活用し、常に一定量の食料を家に備蓄しておくようにしましょう。また、自宅にいる時だけでなく外出中に被災する可能性もあるため、最低限の備えだけは常に携帯しておくようにしましょう。
■長野 日本気象協会 長野支店 濵中弘樹 気象予報士
この夏の記録的猛暑の影響で、海面も高温傾向にあります。暖かい海水は台風のエネルギー源になるため、今年は例年以上に秋の台風も多くなる恐れがあります。長野県は日本アルプスに囲まれており、今までは他県に比べ台風被害が小さい傾向もありましたが、近年は、日本のすぐ南で発生し数日で接近する台風が増えています。さらに秋は偏西風が強く、台風の速度が早まる季節です。暗い時間の避難は避け、買出しなどは早め早めの行動を心掛けたいものです。
■関西 日本気象協会 関西支社 六車香奈子 気象予報士
今年は海面水温が平年より高い状態が続いて、台風の発生数が多くなったり、勢力が強まったりする可能性があります。太平洋高気圧が平年より北側で強いため、平年の秋とは違う進路を進む恐れもあります。昨年の10月は台風21号の影響で本州南岸の前線の活動が活発になり、近畿南部では総雨量が500ミリを超え、和歌山県では900ミリ近い雨が降りました。台風にも注意が必要ですが、前線もある場合は特に危険です。早めの避難を心がけてください。
■九州 日本気象協会 九州支社 松井渉 気象予報士
9月は勢力の強い台風の襲来が多い月。昨年9月17日は台風18号が鹿児島県に上陸し、九州南部を横断しました。これにより、大分県を中心に猛烈な雨が降り、土砂災害や河川の氾濫などの大きな災害が発生しました。ことしは台風の発生が特に多くなっており、この先も警戒が怠れません。普段から災害への備えをしておくとともに、いざという時にどのようにして身の安全の確保をするのか考えておくことが大切です。
「秋の備蓄」の重要性
気象庁が発表している「災害をもたらした気象事例(昭和20年~平成30年8月)」を確認すると、一年の中で9月がもっとも災害をもたらした気象事例の数が多い事がわかります。また9月に災害を引き起こした気象現象の大部分が台風によるものとなっています。
日本の南海上で台風が発生したタイミングで、自宅の備蓄品の確認を行うと共に、もしもに備えて少し多めに購入しておく「ローリングストック法」を実践することをお勧めしています。
また台風では大雨だけでなく、暴風や高潮などによる災害も起きる可能性があります。自宅での避難、外出時の避難の心得についても「トクする!防災」プロジェクトの公式サイトで公開しています。
※気象庁ホームページ「災害をもたらした気象事例」をもとに日本気象協会が集計
「トクする!防災」公式サイト ローリングストック法について
https://tokusuru-bosai.jp/stock/stock03.html
「トクする!防災」プロジェクトとは
「トクする!防災」プロジェクトは、日本気象協会が推進する、“必要だとは思っているけれど、なかなか実践できない防災アクション”に対し、ちょっとしたおトク感や気軽さをプラスする取り組みです。日頃から防災対策への興味、関心を高め、
最終的に自分や家族の身を守ることができる備えをしながら、
安心につなげていくことを目指しています。
「トクする!防災」公式サイト https://tokusuru-bosai.jp/
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