キングス・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学)とオランダのマーストリヒト大学の研究チームは、iPhoneを利用して心音を録音できるアプリ「Echoes」をリリースしました。同アプリを用いれば、将来的には心疾患を患う人が、自宅にいながら状態をモニタリングできるようになる可能性があります。
クリアな心音が聴ける
心音を収集するプロジェクトとしては、クリスチャン・ボルタンスキー氏による「心臓音のアーカイブ」が連想されます。同プロジェクトでは、収集された心音が聴けてそこから妙に生々しい個性を感じることができますが、今や専用の録音機材がなくても同じことができてしまうようです。Echoesでは、iPhoneのマイクを心臓の部位に当てることで心音を録音。アプリによって処理された後に、ユーザーは録音したものが聴けるようになります。
実際に録音してみると、クリアな心音が聴けました。拍動を表す3Dオブジェクトの動きが心音に連動しています。
自宅に居ながら心臓の状態をモニタリング
録音したデータは保存できて、年齢や体重といった属性データとともに匿名で研究チームに提供できます。研究チームは、提供されたデータを分析。将来的に、大動脈弁狭窄症といった心疾患の管理に活用できるかどうかの可能性を探るようです。
また一般ユーザーも、運動後やストレスを感じているときなどの心音を比較することができて、健康や身体に対する意識が変化しそうです。
Echoesは、App Storeから無料でダウンロード可能となっています。
参照元:Researchers develop mobile app to record the sound of a beating heart/ King’s College London