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Release スマートフォンメーカー各社、ディスプレイ下埋め込み型カメラによる全面ディスプレイ化に注力

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スマートフォンメーカー各社、ディスプレイ下埋め込み型カメラによる全面ディスプレイ化に注力

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ディスプレイ下埋め込み型カメラを搭載したスマートフォンの出荷は、2022年と2025年に、それぞれ1,500万台と1.1億台になる見通しに。

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ (英文名: Counterpoint Technology Market Research 以下、カウンターポイント社)は、ディスプレイ下埋め込み型カメラを搭載したスマートフォンの台数は、2022年と2025年に、それぞれ1,000万台と1億台を超える見通しであるという調査結果を含むSmartphone Camera Researchによる最新調査を発表致しました。

スマートフォンメーカー各社は、2017年のiPhone Xがノッチ型(下図)のデザインを導入して以来、様々な工夫を凝らしてきてきました。狙いは、筐体に対する画面の割合を広げること、より没入感のある映像体験の提供することにあり、スマートフォンにおける進化の中心がフルスクリーンディスプレイになってきた今、この傾向は短期的に加速すると予測されます。

図1: フルスクリーンディスプレイ化に対する各種ディスプレイ下カメラ
画像1:

出典: カウンターポイント社

これまで、ポップアップ式、回転式、スライド式などが、画面から切り欠き部を取り除くための妥協案として出現しましたが、将来のフルスクリーンディスプレイ化に向けては、ディスプレイ下埋め込み型カメラがこれからの流れになるだろうと考えられます。

ディスプレイ下埋め込み型カメラの商品化に関して、カウンターポイント社リサーチアナリストのAlicia Gong氏は次の通りコメントしています。
「Visionox(中国の有機ELディスプレイ企業)と共同で、ZTEは第二世代のディスプレイ下埋め込み型カメラをAxon 30 5Gに搭載した。この機種は、アルゴリズムとハードウェアの最適化によって、カメラの真上の表示エリア解像度は200ppiから400ppiに倍増し、ディスプレイの性能は表示場所によらず均質化した模様である。Visionoxだけではなく、Samsung Display、BOE、CSOTなどの、代表的なパネルメーカーの新型パネル供給開始も近い。CSOTは液晶パネルにおいても、カメラを裏側に隠すことができる。このように、Xiaomi、Samsung、OPPOなどのスマートフォンメーカーにとって、埋め込み型カメラのソリューションを採用する下地は整備されつつある。」

しかし、2023年より前の普及は、ディスプレイ下埋め込み型を大々的に商品化する上で下記を含む課題を乗り越える必要があります。

新材料や製造工程の増加に伴うパネルのコスト上昇
量産立ち上げ時の低歩留まりと、2023年ころまでの材料供給量の制約
撮影画像とディスプレイ表示の画質低下(特に撮影した画像の鮮明さの低下)スマートフォンメーカー各社のディスプレイ下埋め込み型への要求が異なるため、それぞれ別のディスプレイベンダーと協業する形にならざるを得ないこと


こうした障壁はあるものの、大手メーカーの参入によって、性能向上と成熟化が加速すると考えられます。パネルメーカー、イメージセンサーから、チップセットベンダーに至るまで、業界の様々なステークホルダーの投資が増えることが今後の鍵となることでしょう。また、全面ディスプレイへの移行は、スマートフォンの見た目や利用体験を向上させる以上に、サプライチェーン上の各社にも新しいビジネスチャンスを提供することにも繋がります。

図2: ディスプレイ下カメラスマートフォン出荷数 2021年と2025年の比較
画像2:

出典: カウンターポイント社UDC Smartphone Shipments Forecast

メーカーごとの状況をみると、まずXiaomiは発売予定のMIX4でディスプレイ下埋め込み型カメラセグメントに参入します。同社はこのセグメントでのプレゼンスを上げることを狙っており、この技術を高級機にも適用する見込みです。Samsungは、自社の製造能力を活かして、ディスプレイ下埋め込み型カメラの普及をリードするとみられ、Galaxy FoldやSシリーズへの搭載を徐々に進めると予測されます。また、OPPOやHONORも来年にはこの技術を取り込む可能性があります。Appleは、この技術が成熟しディスプレイや撮影画像の画質低下がほぼ解消される2024年頃から、この技術を採用開始するだろうと考えられます。


【カウンターポイント社概要】
Counterpoint Technology Market ResearchはTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界に特化した国際的な調査会社である。主要なテクノロジー企業や金融系の会社に、月報、個別プロジェクト、およびモバイルとハイテク市場についての詳細な分析を提供している。主なアナリストは業界のエキスパートで、平均13年以上の経験をハイテク業界で積んだ経験を持つ。
公式ウェブサイト: https://www.counterpointresearch.com/

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