海外・国内のベンチャー系ニュースサイト | TECHABLE

TECHABLE

STORY 4名で出発し、今では50名規模の組織に―パーソルキャリアベトナム設立から1年間の歩みを振り返る

Story

4名で出発し、今では50名規模の組織に―パーソルキャリアベトナム設立から1年間の歩みを振り返る

SHARE ON

このエントリーをはてなブックマークに追加

パーソルグループでは、中期経営計画2026において目指すべき方向性として「テクノロジードリブンの人材サービス企業」への進化を掲げ、グループの各事業・サービスがテクノロジー活用の取り組みを加速させています。


今回は、パーソルキャリア初の海外開発拠点としてベトナムに設立され、2022年9月より営業を開始したPERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAM COMPANY LIMITEDを現地法人社長として率いる菊池にインタビュー。これまでの経験や、菊池の視点から見た組織の現在地と今後の展望について話を聞きました。


パーソルホールディングスが運営するWebメディア「TECH DOOR」では、パーソルグループ内で取り組んでいるITプロジェクトを紹介しています。本記事と併せてぜひご覧ください。

人材業界で、人の可能性を広げ笑顔を届ける仕事がしたい

―まずは、菊池さんのこれまでの経歴から教えてください。

新卒で金融機関に就職し、出納や営業から店舗開発、お客さまの利便性を高めるためのプロジェクト推進などまで幅広く担当した後、ゲーム業界にキャリアチェンジしました。日系のゲーム会社に転職し、アメリカ拠点でもゲーム開発におけるディレクションやマネジメントを、その後エンタメ系の会社で経営を経験し、2020年にパーソルキャリアに転職したという流れです。

―金融機関からキャリアをスタートされた菊池さんが、開発の領域に携わるようになったきっかけとはどのようなものでしたか?

金融機関に勤めていた頃、ATM導入によってコンビニエンスストアと銀行を繋ぐプロジェクトに携わったことが、ものづくりやエンジニアとの接点が生まれたきっかけです。


ご契約から内製エンジニアの方々への橋渡し、そして導入までといった全体をコントロールするプロジェクトマネジャーの役割を担う中で、たくさんの方の協力を得て取り組みを推進すること、一人ひとりに気持ちよく活躍してもらえるように土台を作りながら結果を出していくことのおもしろさを知りました。


この経験は、その後のゲーム業界にも現在の環境にも通じるもので、「明確なキャリアイメージはないけれど、ものづくりの場で活動し続けたい」という思いで、自分にできることとしてマネジメント力を磨いてきた感覚です。

―パーソルキャリアへの転職を決められた理由を教えてください。

自身の年齢をふまえ、ゲーム業界でものづくりの第一線で活躍し続けることは難しいだろうなと。役員としての任期が満了するタイミングで転職を決断し、このときエージェントの方からご紹介いただいたのがパーソルキャリアでした。


年を重ねてライフステージも変化する中で、「世のため、人のために仕事がしたい」という思いが強まっており、人の可能性を広げ、笑顔を届けられるような人材業界の仕事に惹かれたことが印象に残っています。


また面接をしてくれた、当時パーソルキャリアのIT部門責任者だった柘植(現パーソルホールディングス 執行役員CIO/CDO)の人柄が素敵だったこと、ここで得られる人材業界の経験や知識が、将来的な私の夢である若者の海外進出支援にも役立つと感じたことも後押しとなり、入社を決めました。

―パーソルキャリアでは、どのような役割や業務を経験されたのでしょうか。

テクノロジー本部のゼネラルマネジャーとして、急拡大を続ける組織における人材育成・採用・広報の3つの側面から組織開発を推進したほか、企画組織やサービス開発プロジェクトにおけるマネジメントなども経験しました。


そうした中、PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMが立ち上げられることになり、代表としてこの新たな開発拠点を率いることを任せていただいて今に至ります。

―幅広い役割や業務を経験されてきた中で、変わらず大切にされていることはありますか?

「人間万事塞翁が馬」の考え方です。世の中悪いこともあるけれど、ひっくり返して見れば良いことだったりもしますし、反対に一見良いと思えたことも、実は悪いことだったりする。幸・不幸や成功・失敗は簡単に判断できないからこそ、あらゆることが“想定内”になるように99%までリスクを考え抜き、その上で「自分が考えたことの99%は実際に起こらない。何とかなる」とどっしり構えて挑戦することを大切にしてきました。


そうして挑戦し、人に助けられながら全力を尽くして「何とかなった」という多くの成功体験が、新たな組織を率いるという大きなミッションに挑戦する後押しになっている感覚ですね。

パーソルキャリアの内製開発組織の一員として、“ともに”サービス開発を推進する

―改めて、PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMのご紹介をお願いします。

PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMは、パーソルキャリアのサービス開発体制の一部としてベトナムに立ち上げられた開発拠点です。


“下請”や“オフショア拠点”のような業務の外部委託先ではなく、内製開発エンジニアチームの一つとして、日本の組織と一緒になってサービス開発を推進していくことをミッションとしています。

―どのような背景で設立されたのでしょうか。

日本国内ではIT人材のニーズが非常に高く、エンジニア不足が叫ばれていること。またパーソルキャリアとしてこれまでパートナーに頼った開発をしてきたために、開発の知見や経験が内部に十分に蓄積されていなかったこと。

こうした課題をふまえ、今後ITがより複雑になっていくことに備えて“エンジニアの充足”と“開発の知見の蓄積”を実現するために新たな拠点を立ち上げるに至りました。


国を挙げてIT人材の育成を進めているベトナムでは、優秀なIT人材にジョインし活躍してもらうことが期待できますし、時差がわずか2時間で日本語を第二言語とする学校も多いため、スピード感のあるコミュニケーションが望めると考えたことも理由です。

―現在、PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMとして手がけているお仕事や組織体制について教えてください。

現在は、40名ほどのエンジニアと6名のバックオフィスメンバーからなる50名弱の組織体制です。ブリッジエンジニアを介して日本のエンジニアと対話をしながら、実際に個人向けリスキリングサービス「PERSOL MIRAIZ」や採用循環型オンボーディングサービス「HR Spanner」をはじめとした、パーソルキャリアが提供するさまざまなサービスの開発プロジェクトに携わっています。

―立ち上げから組織拡大を続ける中で、組織づくり、カルチャーづくりの観点で工夫されてきたことはありますか?

先にお伝えした通り、オフショア拠点ではなく同じ“パーソルキャリアの内製開発組織”としてサービス開発に携わるという理念を大切にしているため、組織づくりやマネジメントもできる限り日本のエンジニア組織と同じように進めたいなと。パーソルキャリアが大切にする3つのバリューを取り入れた目標設定や、1on1での対話などを行ってきました。


また、月に一度全員で集まってプロジェクトの報告や私の思いを伝える時間を作ったり、食事をともにしたりと、たくさんコミュニケーションをとりながらカルチャーづくりを進めています。

―ここまでのPERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMの歩みを振り返って、手応えとしてはいかがですか?

現場の開発をリードする日本人エンジニアをはじめ、優秀なキーパーソンの方々がとても頑張ってくれて、4名体制からスタートしてここまで組織が育ちましたし、大きな問題に直面することなく開発を進められています。


現段階で、パーソルキャリアとしての開発体制が強化されて以前はできなかったようなプラスアルファの開発ができたり、外部パートナーに委託していた開発を国内外の連携で担うことでコストを最適化できたりといった効果が生まれていますが、今後はさらに“想定以上の価値”を生み出していきたいところです。

―現時点で課題と捉えていることがあれば教えてください。

組織づくりについては、まだ検討の余地があると考えています。


日本のエンジニア組織に近いやり方でのマネジメントを意識して進めてきましたが、そもそも今のベトナムでは一つの組織で長くはたらき続けるという文化が一般的ではありません。そのため、パーソルキャリアが大切にするバリューをわかりやすく要約して導入したり、それに則った目標設定やキャリアパス設計のサポートを行ったり、といった今力を注いでいる工夫が成果として実るのか、まだ手応えが掴めずにいるのです。


ベトナムのカルチャーや実際のメンバーのはたらき方と、パーソルグループの一員としての姿勢をどう取り合わせて着地させるか、今後もう少し考えていきたいと思っています。

パーソルキャリアと、ベトナムのエンジニアの皆さんの成長を後押しする組織を目指して

―今後の展望をお聞かせください。

まずはPERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAM設立時から掲げる「3年間で100名以上の現地IT技術者の採用」を実現し、組織としてできること・やりたいことが増える、組織内に知見が蓄積される、という状態をつくりたいと考えています。そのためにも土台となる組織づくりや、サービス開発においてしっかりと結果を残すことにこだわっていきたいところです。


また、エンジニアの皆さんがいつかこの組織を離れることになったときに「PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMを卒業したから今こんなことができているんだ」と思ってもらえるような、「ともにはたらけたこと」が皆さんの思い出に残り、成長の後押しになるような組織をつくっていきたいと思います。

菊池さんのお誕生日を社員がお祝いした様子


―最後に、PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMの取り組みを通じてパーソルグループにどのような影響を与えていきたいか、菊池さんの思いをお聞かせください。

まずはこれまでの経験を活かしながら今の役割を責任を持ってやりきり、今後パーソルグループとして国内外のあらゆる方面へ事業を伸ばしていくことに貢献したいと思っています。


また現在PERSOL CAREER TECH STUDIO VIETNAMではパーソルキャリアのサービス開発のみを担っていますが、手応えとしては、もっとやれるのではないかなと。ゆくゆくは、仕事の範囲を広げたり、他のアジアの開発チームと連携したりと、パーソルグループ全体の開発力を高めるような取り組みにも挑戦していければと思います。


※2024年8月時点の情報です。


パーソルホールディングスが運営するWebメディア「TECH DOOR」では、パーソルグループ内で取り組んでいるITプロジェクトを紹介しています。本記事と併せてぜひご覧ください。






行動者ストーリー詳細へ
PR TIMES STORYトップへ
Techableの最新情報をお届けします。
前の記事
次の記事

WHAT'S NEW

最新情報