ソフトフロントジャパンは、音声処理とリアルタイム処理技術に強みを持ち、リアルタイムコミュニケーションを実現する製品やサービスを開発・販売している企業です。
その強みを生かし、最近では人との自然な会話を実現するクラウド型ロボットシステム(=AIボイスボット)commubo(コミュボ)を開発・提供し、その契約継続率は96.4%*1と、多くのお客様に評価をいただき、長くご利用いただいています。
*1:過去3年間の顧客継続の割合
前編では、伴走支援取り組みの経緯や、お客様との商談開始から本契約までの「ボイスボットを導入する」伴走支援をお伝えしてきましたが、後編では、契約後のサポートや業務拡張などの「ボイスボットを育て成果を出す」伴走支援について、カスタマーサクセスチームに話を聞きました。
サービスの自由度・拡張性を活かし、PDCAを回すお客様の自走運用を支援
―後半は導入以降の伴走支援ということで、カスタマーサクセス鵜川さんに話を伺います。まずは、カスタマーサクセスチームの役割を教えてください。
お客様がボイスボットで業務成果を出すためのお手伝いとして、大きく分けて2つのサポートをしています。1つめはcommuboの使い方のサポートです。操作・設定・技術面でのお客様の疑問を解消したり、commuboの肝となるシナリオ(トークスクリプトや、通話ごとにレポート出力したい聴取項目の設定など、ボイスボットの応対内容を設定するもの)の作り方をご支援したりしています。
もう1つは、業務拡張や横展開の際のサポートです。commuboは様々な業務に対応できる自由度・拡張性を持っているため、導入した時点で終わりではなく、新しい業務を追加したり、BPO企業であれば新しいクライアントの案件業務を追加したりと、commuboに任せる業務の幅を広げることができます。
その際、外部システムとの連携や、オプション機能・電話回線など、追加設定が必要となることがあるため、社内外の調整を行い、スムーズかつスピーディに業務拡張を進めていけるようご支援しています。
―前編で話があった、導入前の“漠然とした不安”への寄り添いから、サポート内容がより具体的になっていますね。
先ほどもお話した通り、commuboは導入して終わりではなく、むしろここからが活用のスタートです。
もちろん、業務拡張の予定はなく、標準化した業務を一部ボイスボットに置き換えたい企業様だと、僕たちが代わりに作成したシナリオをそのまま運用されることもあります。
ですが、commuboは自由度・拡張性が高く、かつそれをお客様自身で操作できることが大きな特徴の一つなので、自社で運用し、PDCAを回していく、いわゆる自走による迅速で細やかな改善運用をご希望の企業様に、より適しています。
活用する業務内容・業界も様々なので、人のオペレータ育成のように、各社オリジナルのcommuboを育てていただくイメージです。
導入時点でもシナリオの初期制作や操作説明などを行っていますが、いざお客様が操作してみると、その時々で不明点が出てくるため、お問合せも具体的かつ多岐にわたります。
そういった不明点の解消や、「これを実現したいがどうすればよいか」というご相談にお応えしながら、お客様が自走し、commuboで成果を出すまでの道のりを伴走していくのがカスタマーサクセスチームのミッションだと考えています。
人による臨機応変を工夫でカバーしてお客様のKPIを改善、細やかなシナリオ設定を支えるノウハウ支援
-お問合せ内容は多岐にわたるということですが、例えばどんな内容がありますか?
技術的なものから、ボイスボットのノウハウまで本当に様々ですね。よくある内容として下記のようなものがあります。
- シナリオを作成・修正してみたが、うまく動作しない
お客様のシナリオを確認して、設定の誤りがあればその個所と対応方法をお伝えします。
- 設定上シナリオは機能しているが、いざ人と対話するとうまく次に進まない時のご相談
動作確認は出来ているものの、お客様が途中で電話を切ってしまうといったお悩みが発生することがあります。
その際は、シナリオの流れやcommuboの話す内容などを確認し、会話フローや文言の修正提案をしています。
- 外部システムの連携
業務拡張時に多いお問合せですが、自社でお使いのCTI*2との接続や、CRMや予約データベースなどの各種システムとのAPI連携のご要望をいただくので、社内の研究開発チームと連携を取りながら対応します。
*2 Computer Telephony Integrationの略で、コンピュータと電話をつなぐシステム。コンタクトセンターに広く導入されており、ボイスボットと連携することで、オペレータとの電話応対の連携がスムーズになる。
-「人と対話するとうまく次に進まない時」について、具体的なイメージがわかないのですが…どんなシチュエーションですか?
そうですね、例えば、お客様が初めてシナリオを作成する際、今までコンタクトセンターのオペレータが使っていたトークスクリプトを、そのままcommuboに置き換える方が多いんですが、オペレータ側がロボットになると、相手から聞きたい回答を引き出しやすい質問の仕方にするなど、会話フローを見直し、工夫をする必要があります。
具体例をあげると、相手の話を受けて「xxxですね」と合いの手を入れる時、人の場合は話の続きを促されている印象を持ち話がしやすい一方で、ロボットの場合、合いの手から話がそれて本当に聞きたかったことが聞けなくなってしまうことがあります。
この解決策としては、言い回しを変え、疑問形を最後だけにすることで、こちら側が聞きたい内容を回答いただけるよう誘導します。
他には、生年月日や電話番号の聞き取りも、あえて聞き取れるように区切って話す方もいらっしゃいますよね。
人だと聞き取り漏れがなくてありがたいのですが、ボイスボットは一気に話していただいても聞き取れるので、そういった場合は「間を置かずに何年何月何日のようにおっしゃってください」と、回答例を入れてお話を促すようにします。
commuboは設定したシナリオに基づいて相手の発話内容を聞き、判断して応対する仕組みなので、commuboが判断する条件項目をうまく聞き出せるように誘導すると、スムーズに最後まで会話が完了します。
―人が行う臨機応変な対応を、commuboは設定でカバーしているわけですね。
こういった設定の変更は、業務完了率(お電話に対し、途中で離脱せずに会話が終了し、お客様の目的が達成される割合)、ひいてはお問合せをしたお客様の満足度などのKPIにも関わってくるため、非常に重要です。
こういった細かい設定は、操作のとっつきにくさを最初は感じやすいかもしれませんが、僕たちはそのハードルを取り除くため、お客様との定期的なミーティングや、質問に対するスピーディな返答を心がけています。
commuboについて気軽に聞ける相談先となることで、お客様に安心感を持っていただいています。
さらにKPI改善という点では、今まで話してきた「commuboでの解決方法」に留まらず、通話履歴などの運用実績をお客様と一緒に確認し、シナリオの改善点をディスカッションすることもあります。お客様の課題解決をサポートすべく、ご相談をしながら一緒に改善に取り組んでいます。
実際、督促などのアウトバウンドコール(架電)では、シナリオの細やかな調整をしていった結果、人によるお電話と同等・またはそれ以上の成果を出せた事例も複数出ています。
通常アウトバウンドはインバウンド(入電)よりも、お客様のロボットに対する反応は厳しいのですが、これを極力緩和できたのも、commuboの設定だからこそと思います。
また、“人により近い対応”を求める企業様には、CXの観点からも「ボイスボットでも細やかな対応が可能」としてもご評価をいただいています。
commuboをともに育てる、お客様の声を活かした好循環と長期的成長を支えるカスタマーサクセス
―今年(2024年)の3月に初めてユーザー会(commuboDAY)を実施しましたが、直接ユーザーのみなさんとお会いして、その反応はいかがでしたか?
初めての試みだったので、そもそも「本当にお客様は集まるのか」「はたして盛り上がるのか」と毎日心配していましたが(笑)、蓋を開いてみると、みなさん参加にとても前向きで、懇親会の終わりまで多くの方が残って積極的に交流をいただき、いい意味での想定外でとても驚きました。
同じツールを使い、モチベーション高く利用をいただいている方々同士のコミュニケーションは大事だなと改めて感じましたし、社内commuboチームもお客様と直接お話ができたのも大変貴重な機会でした。
ユーザー会の様子
-私もユーザー会に参加していましたが、社内外に関わらず、積極的に意見交換がされている印象を受けました。あの関係性は一朝一夕ではできないと思いましたが、関係構築にあたり、何か気を付けていることはありますか?
当たり前かもしれないですが、お客様のお話にしっかり耳を傾けることでしょうか。ここまで支援のお話をしてきましたが、むしろ僕たちがお客様から教えていただくことが沢山あります。
僕たちはボイスボットのベンダーなので、もちろんcommuboの扱い方は詳しいのですが・・・、自由度が高いボイスボットだからこそ、活用方法については、日々色んなことをお試しいただいているお客様の方がご存知だと思っています。
お客様からフィードバックをいただくことで、製品改善に反映することができ、そうすることでお客様にまた沢山扱っていただける製品になる。実際にお客様の声が機能開発やオプションに繋がったことも多々あります。
冒頭に、お客様各社オリジナルのcommuboを育てていただく、とお伝えしましたが、もっと広い視野で見ると、お客様と僕たちソフトフロントとで、一緒にcommuboを育てているとも言えると思いますね。
そしてフィードバックをいただくためには、お客様に沢山ご活用いただく必要があるので、僕たちは自走に向けての伴走支援をしていく、という繰り返しですね。
-お客様の声を聞き、吸収していくカスタマーサクセスチームの姿勢が、commubo活用の好循環の土台を作っているんですね。
お客様にはぜひ、commuboを長くご利用いただいて、色んなことができる!というのを感じていただきたいですね。
社内でナレッジが溜まると、お客様内でcommuboに対する興味関心も高まり、活用できる人も増える。そうすると、その分活用アイデアも広がっていくのではと思います。
実際にPDCAを回して「こんなに早く成果が出た」と担当者さんからお話を聞くのは、僕自身もうれしいですし、担当者さんに成果をより実感していただけるのも自走できるツールならではだと思います。
そのためには、僕たちもcommuboを味わい深くてかつ成果の出るツールとしてご満足いただけるよう、引き続き伴走しながらご支援をさせていただきたいと思っています。
AIボイスボット「commubo」についてご興味のある方は、下記までお気軽にお問合せください。
【commuboに関するお問合せ】
株式会社ソフトフロントジャパン
TEL:03-6550-9930
E-mail:commubo@softfront.co.jp
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