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STORY 開発者体験向上のための取り組み、「Tech Harbor」とは?

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開発者体験向上のための取り組み、「Tech Harbor」とは?

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パーソルグループは、中期経営計画2026で掲げた「テクノロジードリブンの人材サービス企業」の実現に向けて“テクノロジー人材・組織の進化”をテーマとした取り組みを進めています。この取り組みの中核としてグループ全体の事業やサービスにおけるテクノロジー実装・活用を強化するため、2023年4月に発足したのが「CoE(Center of Excellence)」です。 


今回ご紹介するのは、2023年4月、パーソルホールディングスのCoE内にプロダクト開発チームとして組成されたSBU*1デジタル開発室の取り組みです。CoEとしてグループ各社への技術支援や、内製開発の推進や技術的な知見をもとにした提言を行うといった活動の傍ら、「Tech Habor」と名付けたエンジニアがはたらきやすい環境づくりプロジェクトに取り組んでいます。


今回は「Tech Harbor」プロジェクトのメンバーである佐藤、黒木、大坪の3名に、「Tech Habor」プロジェクトが始動した背景や、どのような内製開発組織を目指しているのかについて聞きました。


パーソルホールディングスが運営するWebメディア「TECH DOOR」では、パーソルグループ内で取り組んでいるITプロジェクトを紹介しています。本記事と併せてぜひご覧ください。


*1 SBU:Strategic Business Unitの略称。サービス事業領域ごとに分けた組織単位

開発における課題を洗い出すなかで、自然発生的に生まれた「Tech Harbor」

―まず、皆さんが所属されているSBUデジタル開発室について教えてください。

佐藤:SBUデジタル開発室は、グループのデジタル化を推進していくために「パーソルグループをより良くしていこう」というマインドと深い事業理解を持ちながら、柔軟さや迅速さを特徴とするアジャイルな手法をもってプロダクト開発を行う内製開発組織です。


現在は11名が所属しており(2024年8月時点)、ほとんどが経験者採用で入社したエンジニアです。そのバックボーンはさまざまですが、私たちのようにSIerを経て入社される方や、レガシーな開発環境からモダンな開発環境を求めて入社する方が多いように感じます。


組織の方針として特徴的なのはそれぞれがフルスタックエンジニア*2を目指していることでしょうか。アジャイル開発手法のひとつである、少人数のチームに分かれチーム同士が協力することにより短期間の開発を実現するスクラム開発を採用しているため、それぞれができる技術領域が偏ってしまうと、メンバー間の相互の協力関係が築きにくくなってしまうのではないか、ということを懸念しています。


そのため本人の希望も聞きながら、前職では担当していなかった領域も積極的に担当してもらい、それぞれがなるべく広い領域をカバーできるようにしています。


*2 フルスタックエンジニア:複数の技術分野に精通し、一人でサービスやシステムの開発・運用ができるエンジニア

―皆さんはSBUデジタル開発室の中で、「Tech Harbor」プロジェクトを担当されていると伺いました。「Tech Harbor」とはどのようなプロジェクトなのか教えてください。

佐藤: 「Tech Harbor」はSBUデジタル開発室内で取り組んでいる、エンジニアがはたらきやすい環境づくりを推進するためのプロジェクトです。テクノロジーによる事業ドメインへの価値創出に貢献するための礎をつくるべく、具体的には以下に取り組んでいます。


具体的には以下に取り組んでいます。

 ●属人化が排除された標準的かつ効率的なアセットの構築と継続的な改善

●SRE*3の概念を取り入れたプロセスの構築と継続的な改善

 ●再現性のあるナレッジの共有と活用


*3 SRE(Site Reliability Engineering):サイトやシステムの信頼性を向上させることを目的に、本番環境で稼働しているシステムを、自動化などの効率的な監視・運用を実現することによりサービスの高可用性を確保する手法

―なぜ、「Tech Harbor」プロジェクトを開始するに至ったのでしょうか?

佐藤:CoEが本格的に始動し、SBUデジタル開発室としての活動が本格化していく中、再現性があるナレッジを蓄積していく必要性を感じました。各SBUへの技術支援の価値発揮を高めていくため、そしてスピード感を持って開発を行うためには、一定の要素を標準化した上でナレッジを蓄積し、共有できる状態をつくっていくべきだという結論に至りました。


そして、「何のために標準化をするのか?」というところを改めて言語化していく過程で、CoEのエンジニア組織である自分たちはどうありたいのかを考える取り組みに名前を付けることにし、誕生したのが「Tech Harbor」です。技術やプロセスが集まり​、いつでも帰ってくることができるコミュニティの場となり​、港から価値創造に向けて出発していくといった思いを込め、港を連想する名称にしました。


大坪:経営陣や上層部からの指示ではなく、メンバー間のアイデアによって自然発生的にプロジェクトが始動しました。誰かが旗振り役をしていたというよりは、全員が「やらないといけないよね」という認識を持っていた形です。

―現在はどのような内容に取り組まれているのでしょうか?

佐藤:2023年度中に外部コーチを交えてエンジニア組織として「ありたい姿」のロードマップを作成し、その後はロードマップを元に技術領域ごとに担当を決めて標準化に向けた作業を開始したところです。


まず取り組むべきは風土や文化、環境を言語化することだと思っています。それによってDeveloper Experience(開発者体験)を高めながら、「Tech Habor」の旗印とともにメンバー全員が一丸となって助け合いながら成長していこう、という雰囲気になっています。

―「Tech Harbor」の取り組みを通して、どんなことを成し遂げたいですか?

佐藤:まずはパーソルホールディングスのDeveloper Experienceが高い状態を目指したいです。そこから、パーソルホールディングスだけではなく、パーソルグループ全体に「Tech Harbor」の輪を広げ、「Tech Harbor」を起点にアイデアやナレッジを蓄積し、新しい価値を生み出せるような世界を夢見ています。


大坪:私は高速開発基盤作りに興味があり、今後「Tech Harbor」内で取り組んでいきたいと思っています。開発環境を標準化することで、テンプレートを活用できる環境をつくり、よりスピーディーに開発できる環境を構築したいと考えています。


黒木:私も大坪さんと同様、業務効率化に関心があります。特に私の場合はフロントエンドの領域に興味があるので、デザインカタログ作りなどをやっていきたいと考えています。

全員が同じ方向を向きながら、自己実現を目指していく

―「Tech Harbor」の取り組みのなかで、パーソルホールディングスらしい風土や文化を感じる瞬間はありますか?

大坪:やりたいことは手を挙げればどんどん任せてもらえます。


例えばエンジニアのスキル可視化ツールです。スキル伸長を継続的に見るためには「定量的な指標が必要なのでは?」と課題意識を持ち、企画を開始しました。結果的にSBUデジタル開発室に留まらず、本部全体でスキル可視化が必要だということで、個人の企画が本部企画まで昇華されることとなり、非常に貴重な経験ができたと感じています。CoEプロジェクトをまたいだコミュニケーションが盛んだからこそ、このような横展開が実現していくんだなと感じました。


佐藤:コミュニケーションをとる頻度は非常に多いですね。個別の1on1だけではなく、室全体やCoE全体でのミーティングも定期的に実施していることから、SBUデジタル開発室に留まらないコミュニケーションがあると感じます。


黒木:起業を経験した際はメンバーが限られていたため、密にコミュニケーションを取っている感覚がありました。しかし、人数が格段に多い現在も、良いコミュニケーションを取れていると感じますね。


また、チーム内でエンゲージメントに関するアンケートを取ったところ、「自己成長」「チームワーク」「役割認識」の数値が特に高かったんです。全員が同じ方向を向きながら、それぞれの自己実現のためにやるべきことに取り組めているからこそ、このようにチームワークを発揮できている感覚があるのだと感じています。

―最後に、どのような方と一緒にエンジニア組織を強化し、「Tech Harbor」の取り組みをさらに広げていきたいか教えてください。

佐藤:パーソルホールディングスのエンジニア組織は裁量権を持ってはたらけるのが魅力です。先ほどお話しした大坪さんの企画しかり、良い提案はどんどん採用し、開発できるのが特徴ですね。コミュニケーションの総量が多いので、自分の意見やアイデアも反映されやすいです。


また、フルスタックエンジニアを目指すため、一つの領域に留まらず新しい領域にどんどん挑戦できます。そのため、自律的に組織に貢献していきたいという方にとっては魅力的な環境ではないでしょうか。


大坪:コードを書き、求められる要望に応えるだけでなく、開発組織の環境や仕組みを作る経験ができるのがパーソルホールディングスの強みです。言われたことを淡々とこなすのではなく、明確にやりたいことがあったり、それを実現したりしたい方にはうってつけの環境だと思います。


特に組織作りに興味がある方との親和性は高いですね。私自身も組織として勉強する風土を作っていきたいと考え、最近は輪読会や勉強会などを主催しています。このように、ものづくりに留まらない経験をしたい方にはとてもおすすめです。


黒木:まだ組織ができたばかりなので手探りな部分が多いですが、自分たちのアイデアが形になったときの達成感が非常に大きいです。また、私自身「チームで何かを成し遂げたい」と思いパーソルホールディングスに入社しましたが、今まさにそれを体感できています。一人ではなし得ないような大きなことに挑戦したい方に、ぜひお越しいただきたいですね。


※2024年8月時点の情報です。


パーソルホールディングスが運営するWebメディア「TECH DOOR」では、パーソルグループ内で取り組んでいるITプロジェクトを紹介しています。本記事と併せてぜひご覧ください。









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