はじめまして。アーキビジョン代表の澤谷(写真中央)です。当社は2006年の創業以来、アプリのUI/UXデザインとコンサルティングを提供し、ユーザー視点でのモノづくりに取り組んできました。私自身が、エンジニアとデザイナーの両方のキャリアを持ち、アプリが世に出るまでのプロセスに精通していることが、そのまま当社の強みとなっています。
特にBtoBやBtoBtoC領域のアプリでは、デザイン改善が後回しにされがちですが、使いやすさはユーザーにとって、そのアプリを使い続けるかどうかを決定する最重要事項の一つといえます。そこで、提供を開始したのがアプリの健康診断サービス「Highlight」です。アプリのデザイン課題を迅速に、分かりやすく、低コストで発見し、解決の突破口へ導くサービスです。その誕生の経緯についてお話しさせてください。
アプリ開発のデザイン改善を妨げる「分からない」というハードル
アプリ開発の世界では、デザインの改善に熱心な人たちと、そうでない人たちがいます。 熱心な人たちは自分たちで課題を見つけて改善しますが、そうでない人たちはなぜ熱心になれないのでしょうか。クライアントや知り合いに話を聞く中で、多くの人から以下のような声が上がりました。
- デザイナーが何をしてくれるのか分からない
- どの会社に頼めばいいのか分からない
- 費用がどれくらいかかるのか分からない
- 予算をつける根拠が分からない
- デザイン改善の効果が分からない
- どこから始めればいいのか分からない
- 変える必要性が分からない
- 成果物の活かし方が分からない
これだけ多くの「分からない」があると、デザインに課題があっても行動に移すのは難しいと納得したのが、コトのはじまりです。
ユーザーテストのワンシーン。使いにくさを見つける作業です。
デザイン会社をもっと身近に感じてほしい”アプリの健康診断”に込めた思い
デザイン会社に頼るハードルが高いとしたら、アーキビジョンにできることはなんだろうか。 日常を振り返ってみると、私たちがプロジェクトに伴走する中でよく実施するエキスパートレビューがあります。これは現状の課題を見つけて改善案を出す分析作業です。この作業は健康診断に似ていると気づきました。健康診断は誰にとっても馴染みがあり、自分の健康状態を俯瞰的に把握できます。自分ごとに置き換えてイメージしやすいのです。
「アプリの健康診断」と認知されれば、デザイン会社がより身近に感じられるかもしれない。声をかけるハードルが下がるかもしれない。そう仮説立ててローンチしたのが「Highlight」です。
レビュー結果のサンプル
「ここを突破しよう。」の一声で走り出したこの企画。「Highlight」が目指すもの。
とはいえ、デザイン改善に本格的に取り組もうとすると、開発と同じくらいの費用がかかる場合があります。そう話すと皆さん驚かれますが、それはデザイン改善がもたらす効果を、私たちがうまく説明できていないからに違いありません。
「ここを突破しよう。」の一声で走り出したのがこの企画です。健康診断のような、かかりつけの主治医に頼るような気軽さ。そして、分かりやすく、迅速に、低コストでデザインが世界を変える可能性を提案します。これをヒントに自走する人は自走していき、もっと突き詰めていきたい人は、さらなるデザイン投資の根拠に「Highlight」の成果物(PDF)を使うことができるのです。
「Highlight」が目指しているのは、デザイン課題を抱える企業とデザイン会社のタッチポイントになることです。
最短で5営業日で納品可能
使いやすさがデザインの鍵、「Highlight」で実現できること
私たちは、BtoBやBtoBtoCサービスをSaaSとして提供する企業にデザインパートナーとして伴走することが多いです。新規サービスの立ち上げや既存サービスの改善など、関わり方は様々です。デザインが課題だとは認識していても、なかなか実施するに至らないのは前述した、たくさんの「分からない」が要因の一つです。そのような場合、自社サービスのデザインに自信を持てず、競合他社に対する優位性を確保できているか心配になるということが、多くの企業の共通課題になっています。
そして、その根幹となる「使いにくい」原因について、私たちのリサーチによると、多くのユーザーが「自分の使い方が悪い」と感じていることが明らかになりました。この結果は私たちにとって予想外でした。アプリのデザインが原因で操作を間違えたり、何度も同じ作業を繰り返さなければならない状態になっているのに、ユーザーの認識はそうではなかったのです。
つまり、これはアプリを提供する企業が、自分たちの提供するサービスの大きな課題として解決に取り組むべき問題なのです。さもないと、ユーザーは他のより良いサービスに乗り換えていき、最悪の場合、その企業のブランドイメージ低下にまでつながる可能性があります。その取り掛かりとして「Highlight」は最良の選択肢の一つになります。
「Highlight」は、もともと私たちが日頃行っているUXデザインの一部プロセスを切り出したものです。そのため、既に多数の実績があり、デザイン改善により問い合わせがゼロ件になった成果も生み出してきました。振り返ると、私はエンジニア時代に使いにくいシステムを作り出した張本人ともいえます。だからこそ、さまざまな事情で使いにくくなってしまったことを自分ごとのように理解できますし、改善していく義務があると考えています。その当事者意識を、サービスを生み出す企業側にも抱いて欲しいと願っています。
アーキビジョンの手掛けたアプリデザイン事例
「Highlight」を通じたデザイン改革で、社会全体を豊かにする未来へ
昨今、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進という言葉が一人歩きしているように感じてなりません。アナログな仕事がデジタル化され、心のゆとりを確保した人々がワークライフバランスを享受し、充実した人生を送りながら社会全体を豊かにする未来。それを実現するためには、DXという世界の内側で、さまざまな良い体験(UX、CX、EX、BX…)が循環していることが大前提になるはずです。
だからこそ、アプリのUI/UXにもっと目を向けて欲しい。もっと気軽にデザイン会社を頼って欲しい。そんな願いが「Highlight」には込められています。
私たちは国内外に拠点を持つコワーキングスペースに入居して活動しているため、人間関係を先に築き、その後ビジネスの話に発展することが少なくありません。「Highlight」は立ち上げ直後ということもあり、現在、普及活動を進めている最中ですが、既にいくつかの企業から強い関心を示していただいています。
DX推進の最悪の結果は「手作業のほうが早い」ではないでしょうか。そのような印象を持たれてしまう前に、ぜひ「Highlight」でデザイン改革の第一歩を踏み出してみてください。
Highlightについて
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