自分の好みを入力するだけで、膨大な返礼品の中からおすすめを提案
福井県を中心に12の市町でふるさと納税の中間事業を受託している株式会社大津屋(本社:福井県福井市、代表取締役:小川尚樹、以下・大津屋)は、株式会社Omluc(本社:東京都港区、代表取締役:岸田崇史氏 以下・オムラック)とOpenAIの技術であるChatGPTを活用した、ふるさと納税返礼品を提案するサービス「AIふるさと納税コンシェルジュ(β版)」を共同開発しました。LINEで利用できる本サービスを2023年9月4日より提供開始しています。
奇妙な出会いから生まれた、「AIふるさと納税コンシェルジュ(β版)」
今から450年前の1573(天正元)年、5代100年の栄華を極めていた越前朝倉家が織田信長によって滅亡させられたこの年、福井(当時の地名は北の庄)で創業した大津屋。以来、造り酒屋、酒販業、コンビニエンスストアと時代とともに業態をかえ、現在に至っています。ふるさと納税の中間事業を開始したのは、2020年。小売業として多くの事業者さんとネットワークをもつ強みを活かしながら、福井県内で8自治体、県外で4自治体の計12の市町で中間事業を担うまでになっています。
一方、オムラックは、2023(令和5)年2月に設立されたばかりの会社です。社長の岸田氏は大学、大学院とその後就職した会社で一貫して培った機械学習の知識をもとにITコンサルティング事業、生成AI活用事業を主たる業務とするオムラックを創業しています。
創業450年の大津屋と1年目のオムラック。一見、どこにも接点の見当たらないような両者がタッグを組んで開発したのが、「AIふるさと納税コンシェルジュ(β版)」です。この「AIふるさと納税コンシェルジュ(β版)」は、LINEを使ったシステムとなっており、ふるさと納税のお礼の品(返礼品)を相談できるAIサービスです。
寄付者は、自分の好みや予算などの条件を入力するだけで、生成AIであるChat(チャット)GPTを搭載したシステムから、ふるさと納税のお礼の品を提案してもらうことができるものです。現在はβ版として「楽天ふるさと納税」に掲載されているお礼の品が対象ですが、今後、他のポータルサイトとも連携する予定になっています。また、本サービスは無料で利用することができます。
「複雑になったら、何の意味もないと感じました」
総務省の資料(下の表)にも明らかですが、ふるさと納税市場は拡大を続けています。これは全国からの寄付を求めて、全国1700を越える自治体と各市町の事業者さんが知恵と工夫を凝らしてお礼の品を開発した成果であり、同時にお礼の品(返礼品)が増加の一途を辿っていることを意味します。
※データ引用元:総務省「令和5年度ふるさと納税に関する現況調査について」
その結果、寄付者は膨大な数の返礼品の中から、お気に入りの品を見つけなければならないという、かなり手間と時間の必要な検索の旅に出なくてはならなくなりました。実際、寄付者から「どう探せばいいのかわからない」とか「結局去年と同じものを選んでしまった」などの声を聞く機会が増え、実際、ふるさと納税のポータルサイトの中には、富裕層向けにお礼の品(返礼品)選びをサポートするコンシェルジュサービスを開始する動きも見られるようになりました。
そうした状況を背景に大津屋はオムラックと連携して、年収や寄付額に関係なくお礼の品(返礼品)選びをサポートするコンシェルジュサービス「AIふるさと納税コンシェルジュ」の開発に着手。ChatGPTが膨大なラインナップの中から、一人ひとりの好みにあわせた返礼品を提案するシステムを実現させました。
開発の必要性や、開発の経緯は?
小川 「弊社は自治体におけるふるさと納税関連業務の代行を担う“中間事業”を行っています。その業務の中には、新たな返礼品をご提供いただく事業者さんの開拓や返礼品の開発があります。極端にいえば、これまでは魅力的な返礼品をポータルサイトに登録するだけで、あとは寄附者の皆さんに自由に見つけていただという状況だったのです。しかし、近年多くの返礼品が登録されるようになり、膨大な返礼品の海に埋もれてしまい、容易に探し出せないようになってきました。
これらを背景に現状のふるさと納税では、全国の自治体間で寄付者に少しでも目に触れてもらうことを目的とする広告競争が加熱してきています。しかし、寄付者が苦労して自ら探し出すのとも、誰かの意図で露出する広告をクリックするのとも異なる、お礼の品との出会いがあってもよいのではないかと考えるようになったわけです。
同時に、少し前から開始されていた高額所得者向けのコンシェルジュサービスをもっと多くの方にとって身近なものにすることができないかという想いもあり、今回、岸田社長との出会いで一気に実現へと舵を切ることにしたわけなのです」
株式会社大津屋 代表取締役社長 小川尚樹
小川と二人三脚で開発に協力したオムラックの岸田崇史社長は、開発の苦労をこう振り返ります。
岸田氏 「ChatGPTをはじめとした生成AIの登場は、今後の我々の生活を大きく変えると確信しています。得てしてテクノロジーは、技術者としては面白さや好奇心を大いにくすぐられる対象であるのに対し、一般の方々にはあまり理解されることはありません。
そのため弊社では、テクノロジーありきではなく、人々の暮らしに役立ち、喜んでもらえるかを前提として、そのためにテクノロジーをどのように利用するか、という視点で事業を行っています。
今回、ふるさと納税という一見、AIとは関係のないような分野ではありましたが、『一般の方々が手軽に返礼品を探せるツール開発』という課題を、AIテクノロジーを用いて解決することができた事例として、とてもやりがいのあるプロジェクトだったと思っています」
株式会社Omluc 代表取締役 岸田崇史氏
リリース後、利用者からはどのよう反響が?
小川 「おかげさまで多くの方からお声をいただいています。“こんなお礼の品があったんだ”と新たな出会いを楽しまれている声が大半ですが、一方で聞き方次第で結果が変わってくるため、“コンシェルジュへの言葉の投げかけ方や、聞き方を結構考えなきゃいけないな”というお声が印象的でした」
岸田氏 「“LINEが使えるのは身近で嬉しい”といった声や、“特徴はわかるけど、名前がわからなかったものを探せてとても便利”などといった声をいただいており、一応の手応えを感じています」
β版以降はどのような構想を?
小川 「どんな方にも使い勝手の良いサービスが理想ですね。例えば、コンシェルジュへの聞き方を支援する補助機能を盛り込むなど、コンシェルジュ機能に磨きをかけた上で、各市町村のAIふるさと納税コンシェルジュを展開していきます。もちろん、“無料で”です。多くの自治体に活用いただきたいですね」
岸田氏 「よりコンシェルジュらしく、双方向のコミュニケーションが円滑に行える機能を実装したいですね。例えば、予算、好み、用途など、寄付者の希望を的確にヒアリングできるよう、さまざまな角度から会話を展開して、的を射た提案に結びつける形態をイメージしています。さらに、現在は連携するポータルサイトは楽天ふるさと納税に限られており、これも近々、他のポータルサイトに拡充させたいと思っています。これも“今しばらくお待ちください”といったところですね」
ふるさと納税の市場拡大を背景に、寄付者の利便性向上を使命に誕生した「AIふるさと納税コンシェルジュ」。大津屋とオムラックのタッグは今後も絶え間なくさらなる改良を続けていきます。
◆使い方:インターフェイスには、誰もが慣れ親しんだLINEを活用
1.以下のQRコードまたはリンクにて、LINEアカウントの友達追加をします。
2.アカウント画面上でふるさと納税に関する要望を入力いただくと、
すぐに返礼品の提案を受けることができます。
・登録はこちら(利用は無料です)
https://furusato-concierge.com/
【「AIふるさと納税コンシェルジュ」先行導入自治体一覧】
下記自治体様でご活用いただいています。
●福井県(50音順)
・あわら市
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=390209
・永平寺町
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=399507
・大野市
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=361398
・小浜市
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=332982
・勝山市
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=361648
・高浜町
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=384692
・福井市
https://furusato-concierge-prod.web.app/shop?shopId=401419
・南越前町
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=410450
●富山県
・滑川市
https://furusato-concierge-prod.web.app/shop?shopId=413844
●滋賀県
・多賀町
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=409036
●長野県
・岡谷市
https://furusato-concierge.com/shop?shopId=372698
今後の機能改善予定
・ユーザー文章作成ヘルプ機能
・他のポータルサイトからの検索機能の拡充
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【問い合わせ先】
株式会社大津屋 ふるさと支援事業部 (担当:畑)
TEL : 050-3612-7506 / E-mail : furusato-event@orebo.jp
■大津屋について
【会社名】株式会社 大津屋
【所在地】福井県福井市西木田1-20-17
【代表者】代表取締役社長 小川 尚樹
【創 業】1573(天正元)年
【設 立】1963(昭和38)年 9月27日
【資本金】5000万円
【店舗数】12店舗(直営店11店舗、指定管理者1店舗)
【事業内容】
●コンビニエンスストア「オレンジBOX」/ダイニングコンビニ「オレボステーション」/惣菜と米飯の店「オレボキッチン」/北陸自動車道上下線「オレボステーション北鯖江パーキング」/オレボキッチン&福人喜/地域産品セレクトショップ「福人喜」ならびに 「福井市観光物産館 福福館」の指定管理営業(福井の名産品や伝統工芸品の販売)
●ふるさと納税中間事業(ふるさと納税に係る寄附の受付、寄附者情報の管理、返礼品の発注・配送管理・新規開発、プロモーション等)
■Omlucについて
【会社名】株式会社Omluc
【所在地】東京都港区浜松町2丁目2番15号 浜松町ダイヤビル2F
【代表者】代表取締役 岸田 崇史
【設 立】2023(令和5)年 2月14日
【事業内容】ITコンサルティング事業、生成AI活用事業
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