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STORY 1件のSNS投稿から生まれたAI電話番マヤイ。人とAIが共創する世界観で、進化を続けるプロダクトの開発背景とは

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1件のSNS投稿から生まれたAI電話番マヤイ。人とAIが共創する世界観で、進化を続けるプロダクトの開発背景とは

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AIプロダクトの提供・システム開発を行うコグラフ株式会社が2020年4月にリリースした「マヤイ」は、シンプルで誰でも簡単に使えるAI電話番です。オフィスの代表電話、クリニックの予約受付電話など、様々な業種・シーンで電話対応をサポートしています。マヤイが誕生したきっかけは、コロナ禍で偶然目にしたSNSの投稿でした。今回は、マヤイ室長の横山美貴が、マヤイに込めた想いとこれまでのストーリーについてお伝えします。


始まりは1件のSNS投稿。コロナ禍で「電話対応のための出社」が発生していることを知り、直ちに開発

マヤイは、AIが自動で電話に応答し、その内容をテキスト化してチャットやメールでお知らせするプロダクトです。リリースしたのは2020年4月。コロナ禍での緊急事態宣言により、多くの企業がリモートワークに移行せざるを得ない状況でした。そんな時、コグラフ代表の森が何気なくSNSを見ていると、「リモートワーク中だけど、代表電話の対応のために出社しています」といった内容の投稿が目に入りました。コグラフが持つAI技術を活用して、コロナ禍でも安心して仕事ができる環境を作れないかと考えたのがきっかけです。


コグラフはもともと、AIを活用した会話領域でのシステム開発実績が多くありました。様々なプロジェクトを通じて培った知見や技術を活かし、誕生したのがマヤイです。リリースした当初は、リモートワークを導入している企業や、テイクアウト注文などで店舗への電話問合せが増えた飲食店に需要があると考えていました。

ユーザーとの対話を重ねて、気付かされたマヤイの可能性

私(横山)はマヤイをリリースしてから半年後くらいにコグラフに入社したのですが、当時の課題は、マヤイのマーケティングやセールスの勝ちパターンが確立されておらず、まだユーザーがいなかったことです。プロダクト開発段階でターゲットに対するある程度の仮説はもちろんあったのですが、当初ターゲットとしていたリモートワーク導入企業やテイクアウトの飲食店の実態について、実際のプロダクトを持ってコミュニケーションを取り、解像度を上げるところから始めました。


最初の頃は近隣の飲食店を回って使用感を確かめてもらったり、知り合いの会社に声をかけて業務オペレーションにマッチするかどうかフィードバックをもらったりしていました。アナログな手法でユーザーの解像度を高めつつ、その中から正式に導入してくださる企業や飲食店が少しずつ出てきて「これでいける」と思いました。その後すぐにWeb広告などインバウンドの施策を増やした結果、一気にユーザーが増えたとともに、美容室やネイルサロン、クリニック、整体院など当初想定していなかった幅広い業種でもマヤイを使っていただけることが分かりました。


想定していなかった業種や利用シーンが見えてきたこともあり、リリース当時オフィス向け、テイクアウト向けと分かれていたプランから、ユーザーの利用状況や実現したいことに合わせた3プラン(現在は2プラン)へと改定しました。これによりさらにユーザー獲得ペースが加速しました。



リリース当初はマヤイ側でアカウントのセットアップをマニュアルでおこなって、アカウント情報をユーザーに渡していたのですが、ユーザーの増加とともにオンラインサインアップへと切り替えました。その後も継続的なマイページのアップデートやオプション機能の追加など、ユーザーがマヤイをスムーズに使い始められる・使い続けられるための改善を続けています。


ただしプロダクトのアップデートは、縦横無尽により良くしていく、というわけではありません。マヤイチームでは、プロダクトのシンプルさが守られているかどうかを慎重に吟味しています。多機能で、できることがたくさんあるプロダクトは確かに魅力的ですが、私たちは「ユーザーが頑張らないこと」を最優先としています。そもそもユーザーは、電話対応のリソースに関して何らか課題があるからマヤイを使っているわけで、使うために手間がかかってしまうようでは本末転倒です。わざわざユーザーが指示したり操作しなくても、かゆいところに手が届く優秀な秘書のようなプロダクトでありたいと思っています。


マイページの画面

人と人とを繋ぐ電話本来の楽しさや温もりを、マヤイでも体現したい

プロダクトとしての価値を高めていくために、大切にしている軸が二つあります。一つ目は、機能的価値。これがなければそもそも選んでもらえませんし、使い続けてもらうことはできません。ユーザーの課題に対するダイレクトなソリューションとして、あり続ける必要があります。そして二つ目は、情緒的価値。私たちはマヤイというプロダクトを通じて、人とAIがともに生きていく世界の可能性を探りたいと考えています。「人がAIを使いこなす」のではなく、「人とAIがともに新しい価値を作る」という世界です。


日々忙しい仕事の中で、適切に電話対応をしてくれる頼れる仕事仲間。ユーザーにとってマヤイはそんな存在であってほしいと思っています。この思いをどのようにプロダクトに落とすか模索した結果、プロダクトのイメージキャラクター「まやいちゃん」が生まれました。「マヤイを使っている」のではなく「マヤイと一緒に仕事をする」という体験を楽しんでもらえれば。この子と一緒に仕事をしていると考えると、少しだけほっこりしませんか?



時代とともにコミュニケーションの取り方が多様になるにつれて、「仕事が電話で中断される」「電話が苦手」など、本来人と人とのコミュニケーションをつなぐ電話というツールが、仕事では疎ましく思われる場面も多くなりました。しかし本来、電話は人と人とをつなぐ楽しくて温もりのあるツールだったはずです。マヤイによって電話対応が少しでも楽しくなったり、ほっとしたり、嬉しい気持ちになってほしいと思っています。


まやいちゃん誕生を皮切りに、遊び心を取り入れた電話内容の通知メッセージやSNSでの発信、メルマガなど世界観を発信するコンテンツにもこだわってきました。プロダクトの機能としての価値とは別に、「可愛い」「面白い」「仕事中にほっと一息つける」と愛着を持ってくださるユーザーも多くいます。


マヤイの通知画面

誰ひとり迷わない、シームレスな会話体験を求めて

引き続きあらゆる面でのシンプルさは保ちつつ、シームレスな会話体験を提供できるプロダクトへとアップデートしていく予定です。シームレスな会話体験とは、エンドユーザー(電話をかけた方)がマヤイと迷うことなくスムーズに会話でき、満足度が高い状態で会話を終えられる一連の体験のことです。マヤイを利用しているユーザーの多くが、ただ「電話に出たくない」と思っているのではなく「大事な人からの電話も来るから、丁寧に対応したいけどリソースがない」とも考えています。電話というコミュニケーションツールを大事にしているユーザーにとっても、安心してお任せいただけるAI電話番を目指します。




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