ただ、既存の照明器具を扱うようなわけにはいかず、設置環境からデザインしていく必要がある。こうしたことから建築学者とのコラボが実現したようだ。
・ナノ粒子状のコンデンサが光を蓄積して放出
2017年に登場した発光植物は、特殊なナノ粒子を注入することで、ホタルが輝くのと同じように蓄積エネルギーを光に変える。通常、生化学反応で生じる光は時間とともに急速に消失に向かうが、ナノ粒子状のコンデンサが光を蓄積して長時間にわたりこれを放出しつづける。
研究が進むことで発光の持続も改良。現在数時間程度の発光持続時間は、将来的には数日~数週間に延長する可能性がある。
研究者らは、すでに発光植物に関する特許を取得しているが、コンデンサやその他の新たな特許申請もしているという。
・植物を健康に保つための建築設計を模索
研究者らは、同技術を持続可能なエネルギーとして生活の中に入り込むには、植物の設計だけでなくそれをとりまく環境の設計が不可欠なことに気づく。そこで、MITの建築学者やクリーンエネルギーインフラ設計の専門家を巻き込むことにしたようだ。
こうして結成された研究チームは、生活に光を提供してくれる植物を健康に保つべく、日光や水を集め、土壌を整えるような建築インフラを検討していく。
その一部が現在、ニューヨークのクーパーヒューイット・スミソニアン・デザインミュージアムにて開催中の「クーパーヒューイット・デザイントリエンナーレ」にて垣間見られるようだ。
またここでは、環境からのストレス反応についてのデータを収集していて、ストレスの緩和手段の開発に活かされるとのこと。
参照元:Ambient plant illumination could light the way for greener buildings/MIT News