そろりと歩を進める様子はまさに人間そのもの。足元を見ながら瞬時に前に出す足の置き場所を判断するという高度な能力を獲得した。
・周囲のマップを作成
人間は意識せずに目の前の障害物を避けたり、足を置く場所を選んだりする。それは、「ここに足を置くと落ちる」とか「もっと遠くに足を置いた方が次の足を出しやすい」などと、目から入った情報を瞬時に処理しているからだ。
この能力をロボットに持たせるには、人の目や脳、筋肉などの機能を搭載して互いに結びつける必要があり、IHMCはLIDARシステムを活用した。
LIDARは自動運転車などでも使用されている技術で、物体の存在や距離などをとらえて周囲のマップを作成する。開発チームはLIDARをもとに判断しながら歩くアルゴリズムをつくった。
・飛び石もクリア
ビデオではAtlasは細い平均台の上をバランスをとりながらゆっくりと歩いている。しかも真っ直ぐの平均台だけでなく、途中がつながっていない平均台や、飛び石のように置かれたブロックもクリアしている。
動きは非常にゆっくりだが、それでも立ち止まることはなく、情報処理能力の高さをうかがわせる。
チームによると、Atlasはまだ開発の途上にあるが、将来的には爆弾処理や救助活動などに活用することを想定。車輪タイプのロボットが進めないような現場でこの二本足ロボットが活躍する、と期待している。
IHMC Robotics Lab