このほどあった欧州委員会の統計担当部局Eurostatの発表では前向きなデータが示された。欧州の化石燃料の燃焼によるCO2排出量が2018年は前年に比べ2.5%減ったという。
・EV登録台数は増加
化石燃料の燃焼というのは、たとえば発電所で石炭を燃やしたり、ガソリンやディーゼルで車両を走らせたりする動きだ。最近は、特に乗り物を電動化する動きが顕著で、CO2排出量の削減に貢献したとみられる。実際、電気自動車またはハイブリッド車の登録台数はフランスで1.4%増、ベルギーで1.2%増などと増加傾向にある。
・8カ国では排出量増
CO2排出の削減幅だが、国別にみるとポルトガルでマイナス9%と最も大きく、以下ブルガリアのマイナス8.1%、アイルランドのマイナス6.8%、ドイツのマイナス5.4%と続く。その一方で、8カ国でCO2排出量が増えていて、最も大きかったのがラトビアの8.5%、ついでマルタの6.7%、エストニアの4.5%だった。
計28カ国の平均がマイナス2.5%となり、欧州全体としてはCO2排出を抑制する取り組みの効果が出始めているとみていいだろう。
身近なところでは、交通機関分野で現在も電動化が急速に進んでいることから、来年以降のデータでもさらにそうした取り組みの結果が数字に現れることが期待される。
Eurostat