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サンドバッグロボットでネガティブな感情を発散!カーネギーメロン大が設計

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ポジティブな感情を高めることやネガティブな感情を消し去ることは注目されがちだが、これに比べてネガティブな感情を増幅することについては触れられる機会が少ない。

「カタルシス」は心理療法では効果的に導入されているが、一般的には破壊衝動の表現に嫌悪感を抱く人も多く、取り扱い注意が必要なものだからだ。

今回、カーネギーメロン大学の研究者がこのタブー案件についての研究を実施した。ユーザーは、ロボットを攻撃することでカタルシスを得る。

・悲しみや怒り、孤独感などを表現して解消するためのテクノロジー

試されたのは4種類のロボットおよびデバイスだ。それぞれユーザーがネガティブな感情をぶつけると、吸収してポジティブなエネルギーに変換するような表現をする。

キリで刺すと左右に揺れて痛みを吸収するようなしぐさを見せるロボットは、あまりにたくさんのキリが刺されると、これらが抜かれるまで揺れ続ける。

溜まっている不満を吐き出すと言葉を認識して光るデバイスは、あたかも呪いの言葉を吸収して光に変換したかように感じられる。

ユーザーが怒っていると、さらにいらつきを誘う笑いをするロボットは、怒りをぶつけて打ち付けると笑いを止める。

タイルに取り消したい過去や失恋に関するメッセージなどを書き込んで挿入できるデバイスは、ハンマーで叩き壊すとやさしい光と音を放つ。

それぞれの挙動は動画でも確認いただきたい。

・ソーシャルロボットの虐待について考える機会にも

研究では、ユーザーはネガティブな感情を開放することでカタルシス効果が感じられたようだ。ただし、どの方法が適しているかは個人差があるようで、さらなる研究が必要だという。

守られたスペースでの攻撃衝動の増幅が、人によっては日常生活での攻撃衝動に般化するリスクもある。

ロボットは人間的ではないように設計されているものの生物感はあり、倫理的な抵抗も避けられない。

閉鎖された空間においてはヒトはネガティブな感情を特定個人に向けやすくなり、今後普及するソーシャルロボットもその対象となることが予想される。同研究は、ロボットが虐待されたときの反応を研究するのにも役立つだろう。

参照元:These Robotic Objects Are Designed to Be Stabbed and Beaten to Help You Feel Better/IEEE Spectrum

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