そこで問題となるのが、ドローンによる攻撃のリスクを抑え、いかに安全を確保するかだ。その対策の一つとして、カナダの企業AerialXはこのほど不審ドローンを撃ち落とすドローンロケットを発表した。
・小型ミサイルのよう
ドローンロケットの名称は「DroneBullet」。Bulletとあるようにボディは銃弾のような形をしていて、ミサイルとドローンを組み合わせたような外観だ。ドローンとして自律飛行しながら、不審なドローンに体当たりする。
・マシンビジョンで追尾
DroneBulletは、銃弾のようなボディに4つのローターがついたシンプルなつくりに見えるが、かなり高度な技術を搭載している。オペレーターがターゲットを設定すれば、あとはDroneBulletに搭載されたマシンビジョンが不審なドローンをとらえ、追尾する。重さは910グラムながら半径4キロの範囲で飛行し、ダイブしながらの攻撃時にはスピードは時速350キロになるという。その衝突の衝撃で不審ドローンを落下させる。爆発物は搭載していない。
・軍や捜査当局向け
もちろんDroneBulletは誰でも入手できる類のものではなく、軍関係や捜査当局などによる使用を想定している。一般向け販売はしないとのこと。ドローンによる事件としては、昨年末にドローン侵入で閉鎖を余儀なくされた英ガトウィック空港の件が記憶に新しいが、そういったシーンでDroneBulletは使用されることになる。
AerialXによると、米国やその他の国の軍関係や警察当局などからすでに注文が入っているという。
AerialX