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Tech 移植用の臓器を自動航行ドローンで輸送、米国で初の試み

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移植用の臓器を自動航行ドローンで輸送、米国で初の試み

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臓器移植は時間との戦いだ。摘出した臓器をなるべく早く待っている患者のもとに届け、植えこむ必要がある。

臓器移植が日本よりも多く行われている米国では、移植チームの派遣や臓器の運搬にヘリを使うことも多いが、今後はドローンを使った運搬が増えてくるかもしれない。このほど、メリーランド州で初めてドローンで臓器を運搬し、移植が行われた。

・10分飛行し運搬

今回、移植に使用された腎臓はボルチモアの聖アグネス病院で摘出され、同じ州にあるメリーランド大学メディカルセンターに無人ドローンで送られた。

運搬にかかった時間は10分、距離にして2.7マイル(約4.3キロ)を飛び、臓器到着から数時間後に無事に移植され、手術は成功したという。

・700時間超のテスト

今回のドローン臓器運搬の背景には、臓器の到着遅れが度々発生していることがある。プロジェクトリーダーのJoseph R. Scalea医師によると、臓器が到着するまでに29時間以上もかかった例もあるのだという。

摘出された臓器はなるべく早く移植される必要があり、これは移植を受ける患者の余命にもかかわってくる。つまり、確実に早く臓器を運搬するというのは移植では極めて重要なことだ。

今回ドローン運搬の導入までには700時間超のテストを実施。初例として比較的距離の短い運搬を選んだものとみられる。

米国は広大で、臓器を摘出する病院と臓器を待つ患者がいる病院がかなり離れていることも多いだけに、ドローンによる長距離移送ができるようになれば、そのメリットは大きい。また、移植にかかるコストの抑制につながることにもなりそうだ。

メリーランド大学メディカルセンター

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