・公式通販サイトで各商品のサプライチェーンにまつわる情報を公開
H&Mでは、2013年にアパレル業界で初めてサプライヤーの一覧をオンラインで公開し、2017年には、オリジナルコレクション「Conscious Exclusive」を対象としてサプライチェーンにまつわる情報を公開してきた。今回の方針は、サプライチェーンの透明化に向けたこれまでの取り組みを一気に加速させるものだ。
商品ごとに、原産国はもとより、サプライヤーの名称、製造工場の名称、住所および従業員数など、サプライチェーンにまつわる情報を公開。
消費者は、日本を含む47の公式通販サイトでこれらの情報を閲覧できるほか、スマホアプリで商品の値札をスキャンすることで、H&Mの店舗でも同様の情報を確認できる仕組みとなっている。
・アパレル業界でサプライチェーンの透明化への取り組みが広がる
アパレル業界では、近年、サプライチェーンの透明化への取り組みが広がっている。英非営利団体「Fashion Revolution Foundation」が2019年4月に公表した「Fashion Transparency Index 2019」によると、調査対象となる200のアパレルブランドのうち70ブランドが裁断や縫製の工程を担う工場の名称を公開。
その割合は2016年時点の12.5%から35%に増えている。
H&Mでは、商品のサプライチェーンをオープンかつ透明化することで、消費者の健全な購買決定プロセスに寄与し、ひいてはアパレル業界全体のサステナビリティ向上につながると期待している。(文 松岡由希子)
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