なんと、ベイマックスのように空気注入式で、それでいて実際に手で物をつかんだりすることができる。
・関節にマイクロチップ
「King Louie(キング・ルイ)」という名前がつけられたこのロボットは、足こそないものの頭や手がある、いわゆるヒト型ロボット。キング・ルイの名はディズニー映画「ジャングルブック」に登場する騒々しいオラウータンにちなんでいるが、オラウータンというより、ロボットアニメに出てきそうな容姿だ。King Louieの最大の特徴は空気注入式であること。風船人形のように膨らますことで姿を現す。風船人形であれば膨らませておしまいだが、King Louieは関節などにマイクロチップが埋め込まれ、各部分の空気圧を調整することで腕を動かしたりできるのだという。
両腕の先は人間の手のようになっていて、ボールなどの物をつかむことが可能だ。
・コンパクトにして運搬
このロボット開発には米航空宇宙局(NASA)が資金を援助している。その狙いは、このソフトロボットの宇宙での活用だ。空気注入式なので、宇宙への打ち上げのときはコンパクトにたたんで運ぶことができ、また国際宇宙ステーションという限られた空間で必要に応じて膨らませたりたたんだりも可能だ。そして基本的に風船なので、間違ってぶつかっても怪我をしないというのもメリットなのだという。
研究チームは、宇宙に限らず、病院や家庭でも活用できるとみて、今後も開発を進める方針。ソフトロボットだと印象も“ソフト”で社会に受け入れられやすいかもしれない。
Brigham Young University