訓練生はこれまでの飛行機と同様の操縦トレーニングを受けるが、その際、二酸化炭素の排出や騒音を抑制できる。
・1機あたり4000万円!
導入するのは、米国コロラド拠点のBye Aerospaceが手がけるeFlyer 2。シーメンス製の推進システムを搭載していて、今年2月にフライトテストを終えた最新のモデルだ。飛行機といっても2人乗りの小型で、価格は1機あたり35万ドル(約4000万円)となる。
・ランニングコストを抑制
なかなかの値段ではあるが、ラニングコストを考えるとあながち「高い」というわけではなさそうだ。OSM Aviationによると、従来の訓練飛行機だとラニングコストは1時間あたり110ドル(約1万2300円)だった。しかし、今回導入する電動飛行機では20ドル(約2200円)と5分の1以下だ。もちろん、今回の導入では環境に優しいことを最大の売りとする。発表で同社は「グリーンな航空業界をリードする取り組み」とし、“持続可能な翼”を訓練生に提供するとうたう。
Techableでは先日、カナダのHarbour Airが所有する全ての水上飛行機を電動タイプに順次切り替える、というニュースを紹介したが、小規模の航空会社で業界に刺激を与えるような取り組みが始まっているのは興味深い。電動化は陸や海ではすでに進んでいて、今後は大手航空会社でもこうした動きが出てくることを期待したい。
OSM Aviation