そうしたビジネスジェットを手がける米Gulfstreamはこのほど、同社の「G650ER」がビジネスジェットとして最も長いフライトの記録を打ち立てた、と発表した。
・417キロ塗り替え
記録をつくったのは、シンガポール・チャンギから米国アリゾナ州ツーソンへのフライト。G650ERは現地時間3月29日午後4時53分にチャンギ空港を離陸。ツーソンに着陸したのは現地時間29日午後5時16分で、フライト時間は15時間23分だった。一方、飛行距離は1万5518キロメートルで、ビジネスジェットしてこれまで最も長かったフライト距離の記録を417キロ塗り替えた。フライト時間としても44分長くなったという。
・経由なしフライト
遠くまで飛べるというのは、もちろんビジネスジェットメーカーにとって販促上、大きなセールスポイントとなる。給油のために着陸しなければならないところを直行できるとなると、かなりの時間短縮や効率アップにつながるからだ。性能を示すものとしてスピードも挙げられるが、今回のG650ERのフライト全体の平均速度は時速960キロ。太平洋上での平均時速は1050キロだったという。これは大型ジェットにもひけをとらない数字で、遠くに速く飛べることを十分に示している。
「遠くに飛べるのはいいけれど、15時間も機内にいるなんて!」と思う読者もいるかもしれないが、心配は無用。金持ち用の乗り物だけあってG650ER客室はゆったりとくつろげる空間になっているようだ。
Gulfstream