しかし、その最先端テックをフル活用したAmazon Goは今後、従来の小売店舗と同様にレジを設けて現金支払いを受け付けることになりそうだ。導入時期は未定ながら、広報が米メディアに明らかにした。
・「キャッシュレスのみは差別」
これは、現金払いを受け付けないことは銀行口座やスマートフォンを持たない人への差別につながる、という行政の指摘を受けた動きだ。フィラデルフィアが米国で初めてキャッシュレス決済のみの店を不可とする条例を今夏施行することはTechableでも紹介した通りで、ニューヨークやサンフランシスコ、シカゴ、ワシントンD.C.でも同様の条例が検討されている。Amazon Goに限らず、キャッシュレス店舗の増加に歯止めをかける狙いだ。
・利便性はそのまま
Amazon Goを利用するには、まずアプリをスマホにダウンロードし、支払いに使うクレジットカード情報などを登録する。そして、スマホをかざして入店すれば、客がどの商品を手にとったのかをカメラやセンサーが追跡し、客がそのまま店を出ても自動精算され、クレジットカードに課金される。つまりスマホやクレジットカードを持っていない人はAmazon Goを利用できない仕組みになっている。この点をなんとかしようとしているのが新条例で、Amazon Goでは店内にレジを設けて現金払いを受け付けることになる。
ただ、レジが設置されてもアプリ利用者の利便性はそのまま確保される。
端末の浸透、ひいてはキャッシュレス化の動きが進む米国が直面している新たな課題や問題点は、日本にとっても参考になりそうだ。
Source: CNBC