2025年までに実用化するという目標に向けた取り組みで、ドイツ国内の主要都市での自動運転車路上テストは初となるという。
・専用道路を建設中
自動運転車技術のレベル4というのは、どんな状況でも完全に自動運転となるレベル5の一歩手前という段階だ。VWがテストで使用するのはe-Golf。路上テストと言っても、普通の道路ではなく、現在全長9キロのデジタルテスト道路をハンブルグに建設中なのだという。
2020年の完成が見込まれているこの道路には信号や、インフラから車へ、あるいは車からインフラへの通信設備も用意され、社会における自動運転車という広い枠組みでのテストとなりそうだ。
・レーザースキャナー11台
自動運転車そのものにはレーザースキャナー11台、レーダー7台、カメラ14台などが配備される。車には万一に備えてドライバーも乗り込むが、そうした機材をフル活用しての自動走行となる。そしてラップトップPCに換算すると15台に相当するコンピューターも搭載し、走行中に最大5ギガバイトのデータ通信が可能という。走行、停止、レーン変更、通行人や自転車への対応などあらゆるデータが分析される。
こうした取り組みの先に描かれているのは、もちろんレベル5の完全自動運転車を活用した交通インフラであり、そうした意味で今回のレベル4路上テストは壮大な社会実験といえる。
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