そして今回、南オーストラリアのCCT Energy Storage 社が世界初の実用熱電池を発表した。
・多用途で低価格、長持ち。いつでもどこでも電力を供給
CCT社が開発した熱エネルギー電池TEDは、相変化材料を加熱して溶融し、電気エネルギーを熱エネルギーとして貯蔵する。エネルギーを鉛蓄電池の12倍以上の密度で蓄え、いつでもどこでも電気を供給できる。5kWの小規模アプリケーションから瞬時電力数百メガワットの大規模アプリケーションに使用できるという。
TEDは、あらゆる形態の電気に対応し、低価格で長持ちする。環境への影響もほぼゼロだ。
また、一部の再生可能エネルギー源とは異なり、TEDは入力変動を管理し、ベースロード出力と充電と放電を同時に行えるため、エネルギーの無駄を最小限に抑えて多くの商産業に適用できる。
・2020年までに200台を生産、欧州でも製造販売予定
TEDの生産は南オーストラリアの工場でまもなく開始される。今年は商業顧客に少なくとも10台のTEDユニットを供給し、2020年までには200台以上を生産予定。遠隔地域や商業ビジネス、電気通信ネットワークと輸送システムへの電力供給に使用される。
デンマーク、スウェーデン、オランダでも、欧州のエネルギーパートナーであるMIBA Groupと共に、TEDの製造と販売を行っていく。今後の展開が期待される。
CCT Energy Storage