同社はこのほど、運航に使用する水上旅客機を全て電動に切り替えると発表した。実現すれば、電動旅客機のみを運航する世界初の航空会社となる。
・まずは6人乗り機材で
1982年にブリティッシュ・コロンビア州で設立されたHarbour Airは、水上飛行機でバンクーバー拠点の定期便やツアー、チャーターなどを運航している。水上飛行機の航空会社としては北米最大で、毎年約50万人の利用がある。その水上飛行機のエンジンを、米magniX社が製造する750馬力の電動モーターに変える。
まずは6人乗りの飛行機DHC-2 de Havilland Beaverのエンジンを電動モーターに替え、今年後半にテスト飛行する。テストがうまくいけば、他の機材も順次電動モーターに切り替える方針だ。
・中~近距離フライト対象
Harbour Airは現在、バンクーバーと米シアトルを結ぶ路線など、距離にして1000マイル以下の中・近距離フライトを展開していて、これらが全てゼロエミッション運航となる。Harbour Airによると、航空分野で排出される二酸化炭素量は、米国においては全体の12%を占め、グローバルでは4.9%とのこと。全ての航空機がもし電動化されればその影響は決して小さくなく、追随する動きが出てくることを期待したい。
Harbour Air