さっそく同日からノースカロライナ州ローリーで血液サンプルなどを運ぶ事業を開始した。今後数カ月間、ほぼ毎日ドローン輸送を行う見込みだ。
・ラボに血液サンプルを配達
同州のWakeMed病院では、血液サンプルなどを病院から離れたところにある中央ラボに送って分析しているが、その運搬はこれまで車に頼っていて、交通事情によって所要時間がまちまちだった。その輸送にドローンを活用しようというのが今回の試みだ。大まかにいうと、陸上の運搬をUPSが、空をMatternetが受け持つ。
・航続距離は約20キロ
ドローンはクアドロコプターで最大積載量は2270グラム。決して大きい数字ではないが、積載する荷物は血液サンプルや標本などで、まず十分な容量という。航続距離は約20キロ。飛行状況は遠隔から常にモニターされる。また新手の事業だけに、連邦航空局やノースカロライナの交通当局が安全性などを監督する。
Matternetは昨年、同様の医療物質ドローン配送をスイスでスタート。これまでに3000回超の運送を実施し、着実に実績を積み重ねている。一方のUPSは言わずと知れた世界を代表する運送会社で、ロジスティック分野でノウハウを蓄積している。
WakeMed病院での事業を展開してく中で、今後は当然、互いの強みをいかした事業拡大が視野に入ってきそうだ。
UPS News release
Matternet