現在、ベルリン、ミュンヘン、マドリード、バルセロナの欧州4都市で10店舗を運営している。
・実店舗を持たず、フードデリバリーに特化したレストランチェーン
「Keatz」では、サラダ専門店「GreenGurus」、スープ専門店「SpoonySoups」、ブリトー専門店「GringoBurritos」など、8つの飲食ブランドを展開。店舗から5キロメートル圏内を対象エリアとし、オンデマンド型フードデリバリーサービスの「Deliveroo」「Foodra」「Lieferheld」「Pizza.de」を通じて、注文を受け、自宅やオフィスなど、利用者の指定場所にフードメニューを届ける仕組みだ。
いずれのメニューもレストランと同等の品質を担保し、出来立ての美味しさをそのまま利用者に届けられるよう、食材、レシピ、調理プロセス、パッケージに至るまで、デリバリーに特化した独自の手法が用いられている。
・世界各地に広がる“ゴーストレストラン”
ゴーストレストランとは、実店舗を持たず、オンデマンド型フードデリバリーサービスを通じてオンラインで注文を受け、専門の業務用厨房施設で調理し、宅配するという新しい飲食業態だ。独ベルリンでは「Keatz」に加えて「Honest Food Company」が創設されているほか、米国の「CloudKitchens」や「Kitchen United」、フランスの「Tester」、中国の「Panda Selected」など、近年、世界各地で広がりはじめている。
「Keatz」は、2019年3月、1200万ユーロ(約14億9300万円)の資金調達に成功しており、今後、欧州を中心に事業エリアを拡大していく方針だ。(文 松岡由希子)
Keatz