食べ物の種類や大きさ、形状などに合わせて、フォークでユーザーの口元までこれを運び、自動で食べさせてくれる仕組みだ。
・AIを活用し、自動で食べさせてくれるロボット
私たちは、食事を摂る際、食べ物の種類や形状を認識し、最適な角度や強さを判断してフォークでこれを突き刺し、口元まで運んで食べている。この一連のプロセスをロボットシステムで自動化したのが「ADA」だ。
「ADA」では、搭載されたカメラと触覚センサーで対象となる食べ物を感知し、物体検出アルゴリズム「RetinaNet」が食べ物の種類や大きさ、形状を特定。
この結果をもとに、別のアルゴリズム「SPNet」が対象物をユーザーの口元に運ぶのに最適な方法を指示すると、角度や強さなどを考慮しながらフォークで対象物を突き刺し、カメラでユーザーの顔を追跡しながら、ユーザーが食べやすい距離まで届ける流れとなっている。
・食事介助を必要とする人々の自立的な生活をサポート
2010年の統計データによると、約100万人の米国成人が食事介助を必要としているという。「ADA」は、食事介助を必要とする人々の自立的な生活をサポートし、生活の質を向上させるのに役立つ手段のひとつとして、期待が寄せられている。(文 松岡由希子)
University of Washington