この問題解決に向けてさまざまな研究開発が行われているが、電気自動車は高価で車体スペースも限られ、安全面への考慮などもあり、その普及率は低いのが現状だ。
そんななか、カナダのWaterloo大学が車のコストとスペースを削減できるホイールユニットを開発した。
・ ホイールユニットで車のコストとスペースを削減
この画期的なホイールユニットは、車輪、電気モーター、ブレーキ、サスペンション、ステアリング、制御システムを備え、そのまま車のフレームに固定すれば車として機能する。重さは40キロ、25馬力だ。
このユニットを使用することで、製造メーカーは各部品の開発に多額投資をする必要がなくなり、特殊車両を手頃な価格で製造できるようになる。
また、ステアリングコラムのような部品が占めるスペースが不要になるため、より小さな車が生産できたり、自由に使える車内スペースが増えたりといった利点が生まれる。
・次の課題はホイールユニットのスケールアップ
次の研究課題は、ホイールユニットのスケールアップ。これはコーナーモジュールと呼ばれる、大型商用車や商用車用のユニットの開発だ。鉱山や林業、および救助活動などの分野の特殊車両の少量生産をより安価に行うのが目的だ。
当研究を率いたKhajepour教授は、「コーナーモジュールを使用すれば、 ボディ設計とユーザーインターフェイスのみに集中でき、用途や機能に合わせて車両を製造できる。」と語っている。今後の更なる研究が期待される。
University of Waterloo