見た目がRaspberry Piに似た開発ボードには、Googleの機械学習向けチップ、Edge TPUが搭載されており、これと連携して機能するUSBアクセラレーターにも同じくEdge TPUチップが載っている。
また、開発ボードに取り付けるカメラもリリースされていて、この小さなシステムで画像認識が無理なくできるのだろう。
ちなみに、AIモデルの実行に最適化されたこれらの製品群「Coral」は、現段階ではbeta版扱いだ。
・TensorFlow Liteが快適に動く
エッジ向け機械学習デバイスを発売したのはGoogleが初めてではなく、NvidiaのJetson TX2やIntelのNeural Compute Stickは数年前に発表されている。また、Coralの開発ボードがRaspberry Piに似ているのは外見だけでなく、Hackadayによればピンの配置まで同じだという。
それでもなおGoogleのデバイスが注目に値する理由は、同社の設計したEdge TPUとAIフレームワークのTensorFlow Liteが快適に動くことが期待されるからだ。
・高性能なGPUやクラウドなしで推論を実行
なお、これらのコンパクトなシステムは機械学習アルゴリズムのトレーニングには適しておらず、もっぱらトレーニング済みのモデルを用いた推論を実行するものだ。高性能なGPUやクラウドの力を借りずとも、省スペック省電力でAIのパワーを活用できる意義は大きく、エッジでのAIの活用を加速するには十分だろう。
発売価格は開発ボードが149.99ドル(約1万6700円)、USBアクセラレータが75ドル(約8300円)、カメラが24.99ドル(約2800円)となっているが、残念ながらまだ日本向けには出荷されておらず、日本での展開が待たれる。
参照元:Google unveils new tools to bolster AI hardware development/The Verge
GOOGLE LAUNCHES AI PLATFORM THAT LOOKS REMARKABLY LIKE A RASPBERRY PI/Hackaday