自動運転タクシーサービスを展開するWaymoだが、まずは、フォークリフトや産業用ロボットの会社のような、同社と競合しない企業をターゲットとすることになりそうだ。
・センサーに近接する物体も検出できる
Waymoがハードウェアの開発にも注力する1つの理由は、自前の機器の生産量を増やすことで、サービス単価を下げることだ。Waymoには2011年ごろから独自LiDARの開発計画があり、早くから開発に取り組んでいる。昨年は元従業員を通してUberに技術盗用されたとして訴訟を起こしている。
現時点で開発しているのは3タイプ。車上から見下ろすものと中距離向け、そしては短距離向けのものだ。この短距離LiDARは死角をなくし、自身周辺の3Dスナップショットをすばやく作成することもできるとのこと。
LiDARの検出可能な最短距離はゼロ。つまり、センサーに近接する物体も検出できる。これにより、車両近くにあるものとの接触を回避することなどが可能になる。
・LiDAR業界でもシェア広げる狙い
約1年前よりアリゾナ州フェニックス郊外自動運転タクシーサービスのテスト運用していたWaymoだが、昨年末には世界初となる商用運用を開始している。自動運転タクシーの競合にはBoschとタッグを組むDaimlerなどがいるが、LiDARの業界にもVelodyneなど60を超えるスタートアップがひしめき合う。
ゆくゆくは、先進運転支援システム(ADAS)に組み込んで、広く同社のLiDARを提供していくとの思わくもあるだろう。
参照元:Waymo Will Sell Its Short-Range Lidar, Challenging Industry Leader Velodyne/IEEE Spectrum