そのSteinwayが、現代風の機能を備えたピアノとiPadのセットを発表した。「Sprio|r」。自分の演奏を録音してその場で編集できるというものだ。
・数々の名曲を自動演奏
ピアノに詳しい人なら知っているだろうが、Steinwayは2015年に自動演奏ピアノ「Sprio」を立ち上げた。ピアノにはiPadが付属し、アプリにあるコレクションの中から曲を選ぶと、ピアノが自動で演奏したり、あるいは自分が演奏したものをピアノの自動演奏で再現させたりすることができる。このピアノでは、演奏に伴うハンマーやペダルなどの動きを内蔵するハードウェアとソフトウェアがとらえて、それを再現するという高度な技術を用いている。今回はそれがさらに進化して、演奏を録音して付属iPadで編集できるようになった。
・演奏を“修正”できる
後から自分の演奏を聞き返した時に、「もう少しスタッカートをきかせればよかった」とか「ダイナミックさを加えたい」とか思うことはあるだろう。そうした“修正”がiPad上でできるのだ。音の速さや長さ、ペダルのタイミングなども調整できる。そうして仕上がったものは保存でき、MIDIやMP3で誰かとシェアすることが可能だ。もちろん、音質は“Steinwayクオリティ”だ。
Steinwayのグランドピアノは誰でも買えるものではない。しかし今回の現代バージョンは、多くのピアニストを引きつけ、またピアノ演奏の楽しみ方を広げるものとなりそうだ。
Steinway & Sons