そんななか、カナダのアルバータ大学では、自然災害の発生を予測可能なAIを開発するプロジェクトが発動した。大がかりな出資により実現した、カナダ西部エリアで初のプロジェクトとして注目を集めた。
・地震、地滑りから人災まで、あらゆる災害の兆候を検知
機械学習モデルの開発は、バンクーバーで地球科学のイノベーションに取り組む企業3vGeomaticsとの協働により実現。3vGeomaticsは衛星画像の情報を数時間で読み取るという革命的偉業を成し遂げた企業である。
レーダー衛星画像を使って地表の標高の変化を観測するだけでなく、人災を含むあらゆる災害の発生の兆候を検知するという斬新な取り組みにも手がけている。
・既存の災害広域監視システムの効率性、精度向上に期待
地震や地滑りの発生要因は様々だが、地表の活動変化の一因として石油探査や採掘をはじめとする人間による介入が挙げられる。そこで、3vGeomaticsは人間による介入のニーズを最小化し、データ処理速度を上げることで、システムを最適化する必要性を提案した。データ明瞭度を上げるための18ヶ月にも及ぶ試行錯誤の末、新たな機械学習モデルの開発に成功。3vGeomaticsですでに使用している技術と組み合わせることで、既存の広域監視システムの運用の効率性や精度向上に大いに貢献可能である。
University of Alberta