米ニューヨーク大学研究チームとダイバーが、持ち運びできる水中テントを共同開発した。この技術は特許をすでに取得している。
・モジュール式生命維持システムで、呼吸装置は不要
このテントは通気性があり、テント内でマウスピースや呼吸装置などはいらない。これを可能にしたのが、モジュール式生命維持システムだ。このシステムは、補給可能な酸素源とスクラバー(洗浄集塵装置)、そして二酸化炭素を除去する換気扇を備え、テントの中の空気を綺麗にする。
テントの広さは十分。ダイバーは減圧したり、食事をしたり、採集した標本の検査や昼寝もできる。これにより、ダイバーはより深く潜って長く水中に滞在できるようになる。
・持ち運び可能なコンパクトサイズ
実は、このような水中生活の概念はまったく新しくはないが、その施設はほとんどないのが現状だ。いま、科学専用に使われている水中施設は、フロリダ国際大学が運営する研究所だけである。そして今回、研究チームが開発したテントの特徴は、移動と持ち運びができること。テントと固定装備は、飛行機の受託手荷物として預けられるくらいコンパクトだ。
研究チームは昨年10月、水中テントを使って実験を行った。今春からは水中でさらに実験を続けていく予定とのこと。今後6ヶ月以内には、8〜12時間もしくは一晩といった長い時間を水中で過ごせるようになると研究者らは見込んでいる。
水中でのキャンプ、夢が広がる。
NYU Rory Meyers College of Nursing