廃ガラスというゴミを再生させる、新たな方法として注目される。
・廃ガラスから液体ケイ酸塩を抽出
研究チームが開発したのは、廃ガラスから液体ケイ酸塩を抽出する方法だ。液体ケイ酸塩は、コンクリートシーラーや肥料、洗剤や歯磨き粉など、多くの製品を作るのに使用できる。この方法を用いると、ほぼすべてのガラスが販売可能な製品になるため、無駄がほとんど出ない。
・従来のケイ酸塩の製造方法よりも50%以上安価に
「このプロセスは、従来のケイ酸塩の製造方法よりも50%以上安くなる。エネルギーや原料、そして資本も少なくてすむため、埋立てに比べて社会的および経済的コストも削減できる」と研究者のRhys Pirie氏は語っている。研究チームは、このプロセスについて特許をすでに取得しており、現在は商業化に向けてパートナーを探しているところだ。
今後は、廃ガラスを使って低コストのシリコンベースの添加物を作り、肥料の効率を上げる方法を検討していくという。
当研究は、オーストラリア政府の綿研究開発公社(Cotton Reserch and Development Corporation)と、農業・水資源省から資金提供を受けている。廃ガラスに新たな命を吹き込むリサイクル。さらなる研究が期待される。
The University of Queensland