二酸化炭素の低排出が売りのソーラー発電だが、どうやら魅力はそれだけでなく、Googleは発電コストが劇的に下がってきていることをビジネスチャンスととらえたようだ。
・電力自由化された台湾市場に参入
台湾では2017年の法改正により電力自由化が進められていて、Googleは新規参入する最初の企業となった。これにより、非公益企業は再生可能エネルギーを購入できるようになる。台湾の台南市に建設される10メガワットのソーラー発電システムでは、池の上にポールを設置して太陽電池パネルを設置する。
水上設置型ソーラー発電システムに関しては、日本にも複数あるほか、昨年中国が40メガワットの発電容量(1万5000世帯の電力をまかなう)を持つ世界最大のものを建設していて目新しいものではない。
ただ、水上設置型ソーラー発電システムは直接水面に浮かべるものが一般的だが、Googleのものは、ポールに吊り下げるかたちを取る可能性があるとのこと。
吊り下げ型のシステムが魚の生息にとって有利に働き、漁獲量の向上をもたらすとの研究結果が、台湾農業評議会の水産研究所によって示さている。
・水上設置型のソーラー発電は今後400ギガワットに
水上設置型のソーラー発電は急速に成長しており、2016年に132メガワットだった総発電容量が昨年には1ギガワットを超えるまでになった。今後は控えめに見積もっても、世界全体で400ギガワットになると予想される。アメリカの国立再生可能エネルギー研究所(NREL)によれば、2018年12月の報告にて2万4000の人工貯水池にソーラー発電システムを設置することで、米国のエネルギー供給の10パーセントがまかなえ、210万ヘクタールの土地を節約できるとのこと。
2010年以来Googleは、南北アメリカとヨーロッパで30を超えるソーラー発電および風力発電プロジェクトと契約していて、再生可能エネルギーの最大の購買企業となっており、自身のデータセンターの電力を賄う発電システムの建設は必然ともいえる。
参照元:Google is building a solar power project above fishing ponds in Taiwan, its first in Asia/CNBC